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2022 年度 研究成果報告書

自営創作者のための著作権法試論―フランス法からの示唆

研究課題

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研究課題/領域番号 18K01383
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分05070:新領域法学関連
研究機関一橋大学

研究代表者

長塚 真琴  一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (10281875)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード文学的美術的所有権 / 著作者人格権 / 文化的例外 / ヴィクトル・ユゴー / 著作権の制限 / 欧州指令 / 私的複製補償金 / 図書館
研究成果の概要

本研究期間およびそれ以前に執筆した論文や翻訳を、『文学的美術的所有権の発想―フランス著作権法と文化の領域(仮)』という編著にまとめている。そこで明らかにされるのは、長い時間をかけて形成された「文学的美術的所有権」としての著作権が、文化のために用いられる資金と、創作者を尊重する社会的合意の源泉となっていることである。それは、一貫した特色ある文化政策と相互補完的に、フランスの高い文化水準を支えている。本研究を通じて、自営創作者が生きやすいフランス社会と著作権法との関係が、一定程度明らかになった。一方、1930年代のジャン・ゼ法案や、著作権契約の法的規制の解明は、今後の課題となった。

自由記述の分野

フランス著作権法

研究成果の学術的意義や社会的意義

著作権法1条は「文化の発展に寄与すること」を法の目的に掲げる。これはどちらかといえば、著作権を創作とその伝播を促すための人工的・政策的な権利とみる、英米由来の功利主義的な著作権思想と相性がよい。実際、最近になるほど、当該思想を基礎とする著作権法研究者が増えている。一方、フランスをはじめとする欧州大陸には、著作権を政策以前の自然権ととらえる傾向がある。しかし、研究者の夭逝や研究からの早期撤退といった事情もあり、その研究はそれほど盛んではない。そうした状況の中、フランス著作権法の考え方を、これまであまり知られていなかった様々な側面から浮き彫りにする本研究には、一定の意義があると考えられる。

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公開日: 2024-01-30  

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