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2022 年度 実績報告書

政治思想史方法論の新展開:ポスト・ケンブリッジ学派の諸動向と定量的解析を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 18K01419
研究機関法政大学

研究代表者

犬塚 元  法政大学, 法学部, 教授 (30313224)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード思想史方法論
研究実績の概要

最終年度の主たる研究成果は、(1)思想史方法論を学問史的・思想史的に検証する作業の一貫として、日本の西洋政治思想史研究における社会契約論をめぐる語りのルーツをたどり、その歴史的淵源を突きとめたこと、(2)政治学方法論の歴史的変転や受容の様態につき、戦後日本の代表的な政治学教科書を素材にして分析し、その成果をふまえて政治学教科書を公刊したこと、である。
(1)については、日本18世紀学会『啓蒙思想の百科事典』に寄せた小文「社会契約論」に、ごく簡単にその調査結果を公表した。日本の政治思想史研究において社会契約論に特権的地位を与えた福田歓一『近代政治原理成立史序説』や『政治学史』のルーツをひろく追究したところ、福田のきわめて特徴的な社会契約論理解が、20世紀初めの海外のいくつかの研究書をそのまま継承するものであることが明らかになった。(2)における成果については、共著『政治学入門 歴史と思想から学ぶ』(とくにその終章)の記述に活用されている。
研究期間全体を通じて実施した研究成果としては、上記を除くとすれば、『思想』1143号(特集「政治思想史の新しい手法」、2019年7月)の編集およびそこでの論文公表「ケンブリッジ学派以後の政治思想史方法論」)を、コア成果とみなすことができる。こうした思想史方法論にかかる分析知見は、いくつかの口頭報告や特別講義(2018年12月・21年12月慶應義塾大学、20年2月桃山学院大学、21年6月国際基督教大学、21年12月東京大学)などでも、多くのオーディエンスに向けて発信した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 図書 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 「書評会『〈助言者〉ホッブズの政治学』」2023

    • 著者名/発表者名
      上田 悠久・梅田 百合香・岡田 拓也・犬塚 元・稲村 一隆
    • 雑誌名

      『人文社会科学論集』(茨城大学)

      巻: 2 ページ: 245-264

    • オープンアクセス
  • [図書] 感受性とジェンダー 〈共感〉の文化と近現代ヨーロッパ2023

    • 著者名/発表者名
      小川公代・吉野由利・河野哲也・森田直子・大河内昌・犬塚元・井上櫻子・川津雅江・土井良子・原田範行・大石和欣
    • 総ページ数
      308
    • 出版者
      水声社
  • [図書] 政治学入門 歴史と思想から学ぶ2023

    • 著者名/発表者名
      犬塚元・河野有理・森川輝一
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      有斐閣
  • [図書] 啓蒙思想の百科事典2023

    • 著者名/発表者名
      日本18世紀学会『啓蒙思想の事典』編集委員会 (編集)・犬塚元ほか
    • 総ページ数
      692
    • 出版者
      丸善出版
  • [図書] 政治学 第2版2022

    • 著者名/発表者名
      川出良枝 (編集)・谷口将紀 (編集)・犬塚元ほか
    • 総ページ数
      260
    • 出版者
      東京大学出版会
  • [備考] 法政大学法学部 ヨーロッパ政治思想史研究室

    • URL

      http://inuzukah.ws.hosei.ac.jp/index.html

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公開日: 2023-12-25  

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