研究課題/領域番号 |
18K01425
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
中村 悦大 愛知学院大学, 総合政策学部, 教授 (10432783)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 政治学 / 実験 / VR |
研究実績の概要 |
本年度は、①これまで用いていたアイトラッキングの機材をVive Pro Eyeに入れ替えて、実験を行った。また②政治家の印象について2つ目のVR実験を行った。最後に③高校生の政治意識に対する選挙経験の効果についてのデータの整理を行った。 ①については、これまで用いてきたアイトラッカーが知名度の低い機材であったということもあり、機材をVive Pro Eyeに入れ替えた。Vive Pro EyeはVive社がアイトラッキング大手のTobiiとの協力により作成したVRヘッドセットで、定評のあるViveヘッドセットにTobii製のアイトラッキングモジュールを組み込んだものである。ソフトウェアをVive Pro Eye用に書き換えて実験を行った。ただし、2022年度も夏までは断続的にコロナウィルスの流行が見られたため、実験機器との身体的な接触を伴うVRヘッドセットを利用したアイトラッキングに関して積極的に行うことができなかった。結局、出版に必要なサンプルを集めての実験が1月以降にずれこんでしまい、またその過程で見つかったソフトウェア上の不備を修正するなどしたため、2022年はデータを収集するということで終了した。この結果は2023年度のカナダ政治学会で報告される。 ②について、名古屋市議会議員の協力のもと、VR180で撮影したインタビュー動画と、それを2次元に投影しなおした動画で好感度や印象等が異なるかを検討した。これは有意な結果が出なかったが、撮影場所が議員の事務所であったため、普通に人が話しているというだけでインパクトに欠け、また、カメラ目線を御願いしなかったために話しかけられている感も薄い動画となってしまった。この点を修正すれば何らかの結果が出る可能性はあるだろう。 ③について、データを整理し、2023年度の学会報告を申請した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上述のように、2022年度も夏までは断続的にコロナウィルスの流行が見られたため、実験機器との身体的な接触を伴うVRヘッドセットを利用したアイトラッキングに関して積極的に行うことができなかった。そのため本年が最終年度であった研究期間の延長を申請した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題に関しては今年が最終年度であるため成果をまとめ学会報告を2回と論文投稿を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度もコロナウィルスの影響もあり、予定していた実験を終了するのが年度ぎりぎりになってしまった。よって、成果の発表が2023年度に繰り越された。その費用が2023年度に使用される。
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