研究課題/領域番号 |
18K01426
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
小堀 眞裕 立命館大学, 法学部, 教授 (70253937)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | parliamentary government / Japan / Britain / France / 解散権 / Dissolution |
研究実績の概要 |
当初の研究計画の予定であれば、さらにあと一つ、立憲主義を政治学的見地から検討する企画を予定していたが、2019年度の企画でかなりの費用が掛かったことと、2020年初からのコロナ・ウィルス感染拡大などの状況により、さらに進めることには困難があった。 他方、2020年度は、本研究課題の成果として、論文"A review of two beliefs of parliamentary government in postwar Japan: Japanese/French beliefs beneath the British canopy"をInternational Journal of Constitutional Lawから発行することができた(成果としては昨年度の段階で、近刊ということで報告書に記載した)。同誌は、憲法学に関する有名な国際ジャーナルであり、Scimago Quality 1に位置しており、国際的な評価も高い。筆者の論文は、OUTPUTS OF SIMILAR AGE FROM INTERNATIONAL JOURNAL OF CONSTITUTIONAL LAWにおいて、12本中4位であり、悪くない数字であり、閲覧件数も多く、ダウンロード数177もかなり良い数字である。 そのほか、2020年は、『立命館法学』に論文「日本型衆議院解散像とOECD 諸国における立法府解散事例――「内的視点」「外的視点」からの検討――」を発表した。この論文は、2019年に出版した『英国議会「自由な解散」神話』の続編ということもできる。OECD37か国の過去4回の国政議会選挙を検討してみても、いわゆる「自由な解散」を行っている国々は、デンマーク、ギリシャ、カナダ、日本の4か国程度しかなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究計画の予定であれば、さらにあと一つ、立憲主義を政治学的見地から検討する企画を予定していた。2020年度終了時点では、未だ本学のある京都府を含み、多くの都府県で新型コロナまん延防止重点措置が発令されており、今後の海外研究者招聘は見通せない。オンラインでの可能性を探る一方、引き続き、研究成果の執筆と発表に重点を置いていく。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、本研究課題の最後の年に当たる。2019年の招聘の成果もあり、2019年度には単著の出版、2020年度には国際学術雑誌への単著論文の出版も行った。21年度は、こうした研究成果の執筆と発行に力を入れていく。具体的には、関連した英語論文を既に執筆しており、現在投稿中である。また、本研究課題にも深くかかわる憲法慣習・議会慣習を政治学的視点から論じる英語論文の準備を行っている。これらの作業を進めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍において、予定していた海外からの研究者の招聘などができなくなったため、使われなかった費用が生じた。これらの費用は、21年度の研究成果執筆・発行のために使用していきたい。
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