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2021 年度 実績報告書

ポピュリズム政党の総合的分析ー政策・党構造・支持層の国際比較

研究課題

研究課題/領域番号 18K01430
研究機関宮崎産業経営大学

研究代表者

福島 都茂子  宮崎産業経営大学, 法学部, 教授 (00511982)

研究分担者 梶原 克彦  愛媛大学, 法文学部, 教授 (10378515)
近藤 正基  京都大学, 法学研究科, 教授 (80511998)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードポピュリズム政党 / ヨーロッパ政治 / 福祉国家 / 移民・難民政策 / コロナ対策 / 家族政策
研究実績の概要

ポピュリズム政党を、①政策、②党運営・組織、③支持構造、の観点から総体的に把握し、欧州と日本の比較分析を行うという研究目的のもと、各担当者がそれぞれフランス、オーストリア、ドイツの右翼ポピュリズム政党の政策及び影響、また政党への影響について分析した。本来なら現地で資料収集やインタビューなどを行う予定だったが、コロナ禍の影響により各自国内でできる研究に切り替えた。それぞれの研究成果は、個別に論文や学会報告等で公開している。
研究代表者の福島は、フランスの右翼ポピュリズム政党RN(FNから改称)の党首マリーヌ・ルペンの2017年の大統領選における支持基盤や女性候補ならではのジェンダー・イメージなどを分析した考察を日仏政治学会で報告するとともに論文として『日仏政治研究』に掲載した。特にこれまで「女性候補」である点はあまり考慮されてこなかった点に注目した点が新しい。
研究分担者の梶原は、昨年度に進めたオーストリアの右翼ポピュリズム政党「自由党」がアピールする「移民の増大による治安悪化」などの言説に関連して、「移民の背景を持つ人々」の政治参加の動向研究等をさらに推進し、歴史的考察を深めた。
同じく研究分担者の近藤は、ドイツの右翼ポピュリズム政党AfDに対してコロナ禍がどのような影響を及ぼしたのか等についての新たな研究を進めた。ロックダウンに代表される政府の厳しいコロナ対策に不満をもつ人々の間で、急速にAfDが主張する言説への支持が拡大し、AfDの抵抗政党的性格がますます顕著となっていることを明らかにした。こうした傾向は他の2か国でも同様で、特にフランスではコロナ禍において、右翼ポピュリズム政党がむしろ「普通の政党」のような穏健な主張をするなど、ある種の「逆転現象」が起きていることが2022年の大統領選挙で明らかになった。研究代表者の福島はこれらの研究を現在進めているところである。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 2017年フランス大統領選挙とFN党首マリーヌ・ルペンのジェンダー・イメージ:女性票の増加と「マリーヌ効果」の分析2022

    • 著者名/発表者名
      福島都茂子
    • 雑誌名

      日仏政治研究

      巻: 16 ページ: 15-27

    • 査読あり
  • [雑誌論文] コロナ危機のドイツ政治:感染症対策、福祉レジーム、政策決定様式(1)2021

    • 著者名/発表者名
      近藤正基
    • 雑誌名

      法学論叢

      巻: 189(2) ページ: 1-30

  • [雑誌論文] コロナ危機のドイツ政治:感染症対策、福祉レジーム、政策決定様式(2)2021

    • 著者名/発表者名
      近藤正基
    • 雑誌名

      法学論叢

      巻: 189(3) ページ: 1-24

  • [学会発表] FN(国民戦線)と2017年フランス大統領選挙:党首マリーヌ・ルペンの表象するものをジェンダーの観点から分析する2021

    • 著者名/発表者名
      福島都茂子
    • 学会等名
      日仏政治学会
  • [学会発表] コロナ禍のドイツ政治2021

    • 著者名/発表者名
      近藤正基
    • 学会等名
      日本比較政治学会

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公開日: 2022-12-28  

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