1990年以降、日本では有力政治家や政党支部による「政治塾」が各地で盛んに開催されている。それらの目的は主に選挙に向けた候補者選出や新しい人材の発掘である。一方、無党派層の女性を主な対象とした女性議員養成のための「政治塾」が盛んに行われており、実際に地方選挙では、無党派や地域政党の女性議員数が増加し、女性地方議員増加の下支えをしてきた。 ただし、「政治塾」に関する学術的な研究、調査はほとんど行われておらず、評論家やジャーナリストによる論考は批判的なものが圧倒的多数を占めている。本研究は、女性の政治参加の観点から、「政治塾」のリクルートメント過程とその効果を明らかにすることを目指した。
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