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2018 年度 実施状況報告書

「クーデタ後」の政軍関係の比較政治史的研究-イベリア両国を事例として-

研究課題

研究課題/領域番号 18K01456
研究機関関西学院大学

研究代表者

武藤 祥  関西学院大学, 法学部, 教授 (40508363)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード権威主義体制 / 政軍関係 / スペイン政治史 / ポルトガル政治史
研究実績の概要

本年度は主に以下の3つの作業を行った。
第一に、19-20世紀のスペイン・ポルトガルにおける政軍関係に関する二次文献の渉猟を行った。このテーマに関しては両国において一定の研究の蓄積があり、また英語文献も多く存在する。だが、特にスペイン語・ポルトガル語文献は日本国内の大学図書館に所蔵されていないものも多く、それらに関しては、本年度に2度実施した現地での史料・文献調査(後述)の際に渉猟・収集を行った。
第二に、特に本研究が焦点を当てる権威主義体制(フランコ体制、サラザール体制)期の軍に関する一次史料の渉猟である。2018年8月から9月にリスボンの軍史料館(AHM)、また2019年3月にはマドリードの軍史料館(AGMM)などを訪問した。これらの調査は後述する理由もあり、史料の整備・公開状況を知るための予備的作業という性格になったが、来年度以降の作業の基礎を築くことができたと思われる。また、上述の通りこれらの海外調査の際、現地図書館にて二次文献の幅広い渉猟を行うことができた。
第三に、本研究の理論的基盤となる、政軍関係に関する比較政治学的研究のレヴューを行った。本年度はこの分野の古典的文献を中心に渉猟したが、同時に近年の比較政治学において活況を呈している権威主義体制研究の成果を、日本における成果も含め幅広く参照した。その過程で、政治的アクターとしての行動を分析・類型化するための理論枠組の構築を進めた。
全体として、研究計画に記載した各要素を比較的バランスよく進めることができたと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度行った作業のうち、一次史料の渉猟に関してはやや遅れている。その理由として、8月から9月に訪問したリスボンの軍史料館が臨時休館しており(事前に問い合わせた際にもそのような告知はなかった)、当館においては実質的な史料調査を行えなかったことが挙げられる。またスペインに関しては、フランコ体制期の政軍関係に関する史料は、マドリードではなくアビラの軍史料館により多く収蔵されていることが、現地調査の結果判明した。
このような事情があり、本年度計画していた一次史料の調査は予定通りに進捗しなかった。

今後の研究の推進方策

スペイン・ポルトガル政治史および政軍関係の理論的考察に関しては、引き続き二次文献の渉猟を進める。
他方、両国での史料調査に関しては本年度十分に行えなかった反省を踏まえ、事前に確認した上で確実に遂行できるようにしたい。スペインにおいてはアビラの軍史料館を訪問し、本研究の遂行に必要な史料を調査する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] ポストグローバル時代の権威主義?-権威主義体制か権威主義的状況か2019

    • 著者名/発表者名
      武藤祥
    • 学会等名
      日本大学法学部政経研究所研究会
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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