研究課題/領域番号 |
18K01474
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
小池 康弘 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (40244537)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | キューバ / 外交 / 対米関係 / キューバ系移民 / 革命 / 権威主義 |
研究実績の概要 |
中間的な成果の一部として以下の論考がある。 小池康弘「米国・キューバ関係のアクターとしての移民」(愛知県立大学多文化共生研究所『共生の文化研究』第14号(2020年3月31日) これをベースに2021年度末までに米国およびキューバでの現地調査を考えていたが、2021年度中は海外調査が実施できなかったため、前年度にひきつづきフロリダ国際大学のこれまでの調査データベースの分析、主として米国の研究者による論文等の文献研究、海外インタビュー調査の代替手段として在京キューバ大使館オンライン講演などを通じて巨視的な研究を継続した。研究の視点は主に次の3点である。(1)キューバ系移民の「4回の波」の政治外交的分析、(2)在米キューバ系コミュニティの政治社会学的研究(社会的構成、移住時期や世代と政治選好の変化など)、(3)キューバの第三世界外交およ対米外交の変化。この過程でベネズエラおよびアルゼンチンとの関係に新たな分析点が加わったため、前者については日本ラテンアメリカ学会会報での書評という形で取り上げた(坂口安紀著『溶解する民主主義、破綻する経済』2021年)、住田育弘、牛島万編『混迷するベネズエラ:21世紀ラテンアメリカの政治・社会状況、2021年』)。 現在、2022年末出版予定の研究書(論集)に掲載予定の一章を執筆中である。ここでは1970年代からディアス=カネル大統領の時代(2018~)まで、COVID19以降の外交を含めて対外政策決定要因の全体像を解明していく。当面は国内における文献調査が中心となるが、状況が許せば2023年3月をめどに現地での面談や史料の収集、閲覧などを行い、研究成果としてのまとめを行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
大学の業務における新たなエフォート出現、健康上の問題などから、昨年度まで学術活動には大きな困難があった。現地調査や関係者への面談が不可能となり、2021年度中の海外調査は延期した。そのため2021年度中の成果のアウトプットはなく、健康の回復と翌年のための準備に専念した。
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今後の研究の推進方策 |
ひきつづきフロリダ国際大学のこれまでの調査データベースの分析、主として米国の研究者による論文等の文献研究、海外インタビュー調査の代替手段として在京キューバ大使館オンライン講演などを通じて巨視的な研究を継続する。研究計画における一部変更点として、事例分析に「1980年代の対アルゼンチン外交」を加えたい。このため、場合によってはアルゼンチンを海外調査先に加える可能性もある。 現在、2022年末出版予定の研究書(論集)に掲載予定の一章を執筆中である。ここでは1970年代から近年まで、COVID19以降の外交を含めて対外政策決定要因の全体像を解明していく。当面は国内における文献調査が中心となるが、状況が許せば2023年3月をめどに現地での面談や史料の収集、閲覧など海外調査を行い、研究成果としてのまとめを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外現地調査実施用に確保していたが、2021年度中の実施が不可能となったため。COVID19の改善状況により、2023年3月までの実施を計画している。
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