研究課題/領域番号 |
18K01475
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 日本大学 (2021-2023) 名古屋市立大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
松本 佐保 日本大学, 国際関係学部, 教授 (40326161)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | バチカン / 国際機関 / 国連 / 平和構築 / 紛争解決 |
研究成果の概要 |
バチカンの国際機関における役割は紛争や戦争の仲介、また気候変動や核の平和利用など多岐に渡る。歴史的には第一次世界大戦期の赤十字との協力による人道的な活動から今日の国連をはじめとする国連の専門機関への関与である。またプロテスタント教会の国際機関のWCC(世界教会協議会)との連携によるものもある。 2020年冬~2023年春はコロナ禍で、海外での史料調査が出来なかったが、国内の研究会で研究成果も報告し、研究水準の向上につとめた。2023年夏には国連の専門機関が集まるジュネーブを中心に欧州に、同年春にはバチカンで新たに公開された史料調査のためにローマに出張した。
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自由記述の分野 |
国際政治と宗教
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バチカンの国際機関への関与は国際的な紛争の解決と平和構築である。そうしたバチカンの国際的な平和への貢献の歴史を明らかにすることは、現在の国際紛争の解決のための示唆を得る意義はある。2022年2月に開始したロシアによるウクライナへの軍事侵攻に対し、バチカンは特別使節としてズッピ枢機卿をモスクワに、ギャレガー大司教をキーウに派遣し、両国の間の仲介を試みている。現時点ではこの仲介は成功に至ってないが、平和構築を目指す国際的な仲介には地道な交渉を要することから、和平に至ってない交渉にも注目することが重要である。ロシア・ウクライナ戦争の背景には宗教問題があり、これの注目することの意義は大きい。
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