研究課題/領域番号 |
18K01485
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研究機関 | 開智国際大学 |
研究代表者 |
清水 聡 開智国際大学, 国際教養学部, 教授 (50722625)
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研究分担者 |
羽場 久美子 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (70147007)
山本 健 西南学院大学, 法学部, 教授 (70509877)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 冷戦史 / 国際政治史 / 講和問題 / 独ソ関係 / 戦後日本外交史 / ソ連外交 / 極東情勢 / 欧州情勢 |
研究実績の概要 |
最終年度は研究成果の総合化を目的として、研究代表者清水はそれまでに収集した史料や執筆した学術論文を再検討し、その内容をサハリン樺太史研究会にて報告した(2023年2月18日、「1950年代の国際政治と『スターリン・ノート』 講和問題をめぐる『グローバル・リンケージ』」)。また再度、それまでに収集した史料の位置づけを把握するために独連邦文書館で史料調査を行った(2023年2月5~12日、ドイツへ)。その際とくに極東情勢と欧州情勢がソ連を経由して相互にどのような影響を及ぼし合うか、この点に注意して史料収集と分析を実施した。またドイツ外交をめぐる論点を整理するために、【書評論文】「『準覇権国家』としてのドイツ政治外交:『地経学』と新しい『ドイツ問題』」(『開智国際大学紀要』)を執筆した。 最終年度に該当する2022年度は、2022年2月24日にロシアがウクライナへ侵攻したことから冷戦史研究全般の再検討が求められた年でもあった。隣接研究分野として、研究代表者清水は、現在のドイツ政治外交の分析(学会発表、日本政治学会)、あるいは冷戦中盤の「ソ連・東欧圏」の動向について研究成果をまとめた(『デタントから新冷戦へ』ならびに『ハンドブックヨーロッパ外交史』:分担執筆)。 研究分担者山本は冷戦期における中国とヨーロッパ諸国との関係に関する二次文献を分析した。また、「東欧諸国とドイツ問題、1966~73年―西ドイツとの国交正常化をめぐる東側陣営外交」、「冷戦と南北問題――新自由主義的グローバル化の背景としての東・西・南関係」(『デタントから新冷戦へ』)などの重要な研究成果をまとめた。 最終年度には本研究課題がまとめ得た研究成果を再点検し、その上で今後の研究課題として1955~1956年の国交回復問題(「西ドイツ―ソ連」ならびに「日本―ソ連」)に取り組むことが重要であることが理解された。
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