研究実績の概要 |
2022年度は、以下の論文が査読付きの国際的学術誌に受理された。Ryo Arawatari, Takeo Hori, Kauo Mino. Government expenditure and economic growth: A heterogeneous-agents approach, forthcoming in Journal of Macroeconomics, Elsevier, Nov. 2022. 実証研究では、企業や個人の研究開発に関する能力には大きな差があると指摘されている。上記の論文では、個人の研究開発に関する能力に異質性があるときの政府支出の効果を分析した。政府支出が極端に少ない、もしくは多い場合には、政府支出の変化は一国の経済全体の研究開発成果に大きな影響を及ぼす。しかし、政府支出が極端に少なくも多くもない場合には、政府支出の変化は一国の研究開発成果にはほとんど影響をもたないことを示した。研究機関全体を通して、この他に研究開発能力の異質性(個人差)とリスクに関する論文" Monetary Policy, Financial Frictions, and Heterogeneous R&D Firms in an Endogenous Growth Model"が査読付きの国際的学術誌Scandinavian Journal of Economics (Oct. 2020.) に出版された。この論文では、研究開発能力の個人差(異質性)を考慮すると、最適な金融政策が大きく変わることを示した。この他に、マンチェスター大学・アバディーン大学の研究者と天候リスクと再生可能エネルギー開発に関する研究を行ったが、現在まで研究成果を発表するには至っていない。
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