雇用関係や企業間取引関係からなる「企業システム」の総体が時間を通じてどのように変化するかという動学的問題を理論的に解明した.とりわけ,明示的契約にはよらない非公式の「関係的契約」に基づく経済主体間の取引関係を理論的に考察して,その結果を企業内部の報酬体系の設計や雇用および取引関係の理解に結びつけることに成功した.これらの研究成果は,経済理論分野の主要な国際査読雑誌である Economic Theory とJournal of Economic Theoryに採択・掲載された.また,多くの国内外の研究集会や国際学会で研究報告をする機会を得ることが出来た.
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