研究課題
本年度は理論モデルの重要な核となる技術的な側面において進展をみることが出来た。本研究は海外直接投資と対外純資産における不均衡を動学的一般均衡モデルの枠組みおいて明らかにすることを主眼とし、昨年度は金融政策と関わりを主に明らかにした。本年度は特に対外純資産の不均衡を生み出す海外資産をも含めたポートフォリオ選択、またそこからの価値効果の発生において、Devereux and Sutherland(2006,2009)らの方法に乗っ取り、一般的な定式化を行い、Matlabでプラグラムを組むことが出来た。また本研究課題に関連する2,3の研究課題において重要な進捗を得ることができた。
2: おおむね順調に進展している
本年度はポートフォリオ選択の問題について、様々な理論モデルの枠組みに適用可能な一般的なプログラムを組むことが出来、一つの山場を越えたといえる。また実証研究の面で非常に有用なSVAR(構造的ベクトル自己回帰モデル)の推定において技術面での進展が見られた。
最終年度である来年度の目標は、海外直接投資をポートフォリオ選択の問題と同時に扱うような理論モデルを構築することである。引き続きVARモデルによる実証研究の可能性も探っていきたい。
年度末に、ハワイ大学で開催される国際学会とワークショップにおいて使用予定だった金額だが、コロナ禍によりキャンセルとなったため。状況を見ながら、旅費、物品費などとして使用したい。
すべて 2020 2019 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)
Journal of Economic Geography
巻: Volume 20, Issue 3, ページ: Pages 809-856
https://doi.org/10.1093/jeg/lbz020
https://masashige-hamano.webnode.jp/%e6%a6%82%e8%a6%81/