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2018 年度 実施状況報告書

金融政策の因果効果の識別に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K01558
研究機関北海道大学

研究代表者

代田 豊一郎  北海道大学, 公共政策学連携研究部, 准教授 (80783951)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード金融政策
研究実績の概要

今年度においては、3つの研究に取り組んだ。第一は、日銀が非伝統的金融政策の一環として行っている、株式買入の効果に関する分析である。本分析においては、ノンパラメトリックな手法を用いて因果識別を行い、株式買入の株価に与える効果が非線形となっていることを示した。具体的には、金額が大きくならないと効果がなく、また株価が下がる局面においてのみ効果がある。現在は、草稿を取り纏めつつ、国際的学術誌への投稿を展望している。
第二は、伝統的な金融政策の効果に関する非線形の分析である。厳密に金融政策ショックを識別したうえで、金融政策効果がショックの大小によって異なりえることを示した。本分析は、東大でのセミナーや2回の国際学会にて発表を行い、内外の有識者から有益なコメントを貰った。今後、論文として取りまとめて、国際的学術誌への投稿を展望する。
第三は、テイラールールのパラメータ推計に関する分析である。本分析では、経済変動の背景にあるショックごとに分けて、パラメータ推計を行う方法を考案した。これを用いて、背景にあるショックによって金融政策の反応が違うことを示した。これは、通常の経済研究で想定されている金融政策に関する仮定が満たされない可能性があることを示唆している。研究は、東大でのセミナーで発表を行い、追加分析を実施中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

すでに3つの研究に関して対外発表を行うレベルまで仕上がっている。

今後の研究の推進方策

今後は、現在の分析を論文として取りまとめつつ、国際的学術誌への投稿を進める。また、情報効果や量的制約に関する研究にも着手する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] 金融制ルールと金融政策ショック2019

    • 著者名/発表者名
      代田豊一郎
    • 学会等名
      RCAST マクロセミナー
  • [学会発表] Shock size matters for US monetary policy2019

    • 著者名/発表者名
      Toyoichiro Shirota
    • 学会等名
      Annual Meeting of the Eastern Economic Association
    • 国際学会
  • [学会発表] Shock size matters for US monetary policy2019

    • 著者名/発表者名
      Toyoichiro Shirota
    • 学会等名
      International Meeting of the Western Economic Association International
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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