研究課題/領域番号 |
18K01559
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
樋渡 雅人 北海道大学, 公共政策学連携研究部, 准教授 (50547172)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 移行経済 / 主観的厚生 / 社会的信頼 / ソーシャル・キャピタル / 移民 |
研究実績の概要 |
2019年度は、「移行国生活調査(Life in Transition Survey)の個人レベルデータを用いた計量分析に関して、研究発表、補足調査、論文投稿などを進めた。2019年5月27日には、タシケント国立経済大学で開催された国際シンポジウムに参加し、移行経済諸国における社会的信頼と主観的厚生(SWB)の関係性に関して分析結果を報告し、ウズベキスタンに対する政策提言等を行った。ここでは、中央アジア、ロシア、東欧、韓国等の諸国から集まった研究者、実務家、政府関係者等と意見交換を行うことができた。9月には、ケーススタディとして、同様のトピックに関して、ウズベキスタンのアンディジャン州において聞き取り調査等を実施した。結果としては、社会関係資本が豊富な住民であっても、必ずしも主観的幸福度が高くなるわけではなく、いくつかの条件下においては、逆に低めるという点について重要な示唆を得た。2019年12月26日には、ウズベキスタンにおける代表的な経済研究機関である経済研究センター(Center for Economic Research and Reforms)において研究報告を行い、現地研究者からのフィードバックを得た。また、2020年3月22日には日本中央アアジア学会年次大会(オンライン開催)において関連研究の報告を行い、日本の地域研究者と意見交流した。昨年度から開始した移民活動が、民主化や政治姿勢等の政治経済的価値観へもたらす影響を分析した論文については、分析の精緻化と改稿を進めたうえで、論文投稿をした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、分析の精緻化を進める一方で、研究内容について現地研究者を含め広く意見交換をすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は、論文の改稿と学術誌投稿を主として進める。予定していた現地調査や国際学会参加については、コロナウイルスの感染状況等を考慮しながら実施の可否を検討することとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた主要因は、2020年度3月に参加予定であった国内学会が、コロナウイルスの感染拡大の影響で、合宿形式からオンライン開催に移行したため、旅費がキャンセルされたためである。旅費については、次年度も、国際学会や現地調査のための経費が計上されているが、現地情勢を考慮して、出張の可否を検討することとする。
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