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2019 年度 実施状況報告書

収入の季節性と農家の栽培技術の選択行動: インドネシアの事例分析

研究課題

研究課題/領域番号 18K01577
研究機関長崎県立大学

研究代表者

中村 和敏  長崎県立大学, 地域創造学部, 准教授 (40304084)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードインドネシア / アブラヤシ / リスク回避度
研究実績の概要

令和元年度は、まず7月にインドネシアのアチェ州で開催されたIRSA(Indonesian Regional Science Association:インドネシア地域学会) International Conferenceにおいて、”Yield Gaps among Oil Palm Smallholders in Indonesia: Evidence from Riau Province”という報告タイトルで研究発表をおこなった。分析は、インドネシア中央統計庁(BPS)の農業センサスのミクロデータ(主たる生産物がアブラヤシの農家のみのデータ)に対して、分位点回帰の手法を適用する形で行った。統計分析から得られた知見としては、(1)肥料の投入が生産性上昇への重要な鍵となっていること、とりわけそれは低い生産性の農家に当てはまること、(2)政府の各種の農家支援策の中で、肥料補助政策が有効な手段であること、(3)農家の教育水準によって、生産性はあまり影響を受けていないこと、などが挙げられる。また、発表の際には有益なコメントを得ることができたので、それらを踏まえて論文を改訂中である。また、この研究発表に対しては、後日、IRSAから発行される精選論文集への寄稿依頼が寄せられたので、一定の評価を得た研究であったと判断される。
11月には、インドネシアでの現地調査をおこない、ジャカルタの中央統計庁(BPS)での資料収集とヒアリング、そしてバンテン州でのフィールド調査を実施した。本研究での核となるフィールド調査では、約150家計の農家を対象としたアンケート調査と経済実験を利用した調査をおこなった。現在は、収集したデータの整理を行っているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

おおむね申請時の研究計画にしたがって、資料収集とフィールド調査を実施することができた。また、研究発表も予定通り行うことができたので、次は研究成果の公刊に向けて研究を進めていきたい。

今後の研究の推進方策

本研究の研究目的の達成には、少なくともあと一回のフィールド調査の実施が不可欠となっている。しかし、現在、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大のため、次回のフィールド調査の実施時期が見通せない状況にある。このことが最大の懸案事項となっているが、状況の推移を見極め、計画を進めていきたい。
また、今年度に関しては、上記と同じ理由により、研究発表の機会が無い可能性が高いため、論文の執筆に注力する予定である。

次年度使用額が生じた理由

当初の研究計画よりも、フィールド調査を前倒しで実施したため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Yield Gaps among Oil Palm Smallholders in Indonesia: Evidence from Riau Province2019

    • 著者名/発表者名
      Nakamura, Kazutoshi
    • 雑誌名

      The 7th IRSA International Institute , Maritime Infrastructure and Regional Development: Collections of Abstracts

      巻: 1 ページ: 1-1

    • 査読あり
  • [学会発表] Yield Gaps among Oil Palm Smallholders in Indonesia: Evidence from Riau Province2019

    • 著者名/発表者名
      Nakamura, Kazutoshi
    • 学会等名
      Indonesian Regional Science Association
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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