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2022 年度 実施状況報告書

自然災害に誘発される移民の受け入れが経済成長に与える因果効果

研究課題

研究課題/領域番号 18K01606
研究機関横浜国立大学

研究代表者

大森 義明  横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (10272890)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード移民 / 経済成長 / 自然災害 / 戦争 / テロリズム / 自然実験 / 操作変数 / 因果効果
研究実績の概要

今年度は、国境、鉱物資源、他の天然資源、自然災害、戦争、テロリズム、人的資本、移民ストック、GDPなど、国家間の距離、操作変数の各データを融合した。データ融合の作業を通じて、さまざまな課題に直面した。特に①国・地域の名称がデータ間で異なる(省略の有無、ピリオドの有無などの省略の仕方、大文字・小文字、括弧や注意書きの有無、定冠詞の有無などが異なる)、②データが記録されている国・地域・年がデータ間で異なる。そこで、各データで用いられている国・地域の名称、データが記録されている年を比較できる対照表を作成し、データ融合率を高めるサンプル・セレクション条件を検討した。
戦争のデータに対戦国名を含める必要性を認識し、作業を開始した。戦争が起きている国から他国に移民する可能性は高いが、対戦国に移民する可能性は低いと考えられ、他国における戦争を移民の操作変数として用いる際には自国が対戦国でないことを考慮する必要があるからである。この作業は複雑で時間を要している。①複数の対戦国が存在する戦争、②1年の間に複数の戦争が起きる国・年があるからである。
分析データの再現性を得るために、昨年度に引き続き、これまでに構築した, 国境、鉱物資源、他の天然資源、自然災害、戦争、テロリズム、人的資本、移民ストック、GDPなど、国家間の距離、操作変数に関する各データを融合するマニュアルの作成を継続した。具体的には①手作業による編集、②編集プログラムの概要、仮定、注意点、第三者によるデータ・アップデートの際の注意点、③複数のサンプル・セレクション条件の候補毎のサンプル・サイズの縮小を詳細に説明した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

首都圏における新型コロナウイルスの感染拡大(第6~8波)、及び、ブースター接種後の長期の体調不良により、研究室内のワークステーション上で行うデータ構築作業に大幅な遅延が生じている。

今後の研究の推進方策

研究目標を達成するには、これまでに構築した各変数のデータの融合、記述統計分析、実証モデルの推定、仮説検定、論文の執筆を行う必要がある。
データ構築の課題に取り組む。①戦争のデータに対戦国を含める作業を行い、自国が対戦国であるか否かを考慮した上で、自国への移民の操作変数の1つとしての他国における戦争を構築する。また、②原データに含まれていない, 近年の戦争についてデータを収集し、それらを含めることを検討する。③国境のデータと国家間の距離のデータの違いを詳細に検討する必要がある。含まれる国・地域が異なるだけでなく、国・地域に割り振られているコードが異なるケースがある。その上で、国境データに含まれる国・地域を対象とした分析をするか、国家間の距離データに含まれる国を対象とした分析をするか検討する。

次年度使用額が生じた理由

研究者の新型コロナワクチン・ブースター接種後の長期に及ぶ体調不良によって研究に大幅な遅延が生じ、助成金の未使用額が生じた。
翌年度は体調を見ながら研究再開を目指す。助成金は論文の英文校正に使用する予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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