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2022 年度 実績報告書

複数市場に財を供給する公企業の部分民営化政策についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K01613
研究機関大分大学

研究代表者

川崎 晃央  大分大学, 経済学部, 准教授 (10452723)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード部分民営化 / 複数市場競争 / 複数財生産 / 長期均衡 / 価格差別 / 均一価格
研究実績の概要

2022年度単年の研究として,範囲の経済,範囲の不経済が民営化政策にどのような影響を及ぼすかについて研究を進め,範囲の経済の存在は民営化の程度を引き下げるが範囲の不経済の存在は必ずしも民営化の程度を引き上げるとは限らないことを明らかにした.
本課題の期間を通して,公企業が複数市場に財を供給する複数市場競争においては(1)市場間の競争の違いだけではなく,公企業の費用特性(規模の経済や範囲の経済の存在)も最適な民営化政策に影響を及ぼし,これまで部分民営化が望ましいとする主張が必ずしも成立しないケースが存在すること(2)価格競争下での価格戦略まで考慮すると,財の代替性や補完性などの条件次第で価格差別下での部分民営化が望ましくなることを明らかにした.また,公企業が複数の財を供給する状況では(1),財の代替性の程度によっては,市場に参入している私企業数が十分多いケースでも民営化しないことが社会的に望ましくなること,(2)長期均衡においては,公企業が生産を担当しているいずれの部門も民営化しないことが社会的に望ましいくなること,およびその時に実現する市場に参入する私企業数は,必ずしも過剰参入とはならないことが明らかにされた.
ただし,公企業が複数の財を供給しているケースについての最適な部分民営化政策の在り方についての結論の見出すところまでは至らなかった.また,複数市場競争下での長期均衡についても結論を見出すところまでは至らなかった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Pricing Strategies and Partial Privatization Policy2023

    • 著者名/発表者名
      Kawasaki Akio
    • 雑誌名

      Review of Industrial Organization

      巻: ー ページ: ー

    • DOI

      10.1007/s11151-023-09897-y

    • 査読あり
  • [学会発表] Privatization and optimal vertical structure in network industries2022

    • 著者名/発表者名
      川﨑晃央
    • 学会等名
      日本経済学会
  • [学会発表] Partial privatization under multi-market competition and (dis)economies of scope2022

    • 著者名/発表者名
      川崎晃央
    • 学会等名
      九州経済学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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