研究課題/領域番号 |
18K01641
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研究機関 | 独立行政法人国際協力機構(緒方貞子平和開発研究所) |
研究代表者 |
相場 大樹 独立行政法人国際協力機構(緒方貞子平和開発研究所), 研究所, 研究員 (30813191)
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研究分担者 |
奥田 英信 一橋大学, 大学院経済学研究科, 特任教授 (00233461)
小田島 健 独立行政法人国際協力機構(緒方貞子平和開発研究所), 研究所, 上席研究員 (00817679) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | マイクロファイナンス / 開発金融 / 金利規制 / カンボジア / 貧困削減 |
研究実績の概要 |
2020年度は、2019年度に行った金利規制の影響調査で収集したデータの分析作業を中心に行い、家計データを用いた分析とカンボジア信用情報局(Credit Bureau Cambodia)の保有する貸出データを用いた分析をそれぞれ論文として発刊した。(Discussion Paper SU-RCSDEA 2020-007, Discussion Paper SU-RCSDEA 2020-008, JICA-RI Working Paper Series, No.219)。 2020年12月にアジア政経学会の分化会にて、上記の論文の発表を行った。カンボジア現地の中央銀行(National Bank of Cambodia)の要請を受けて、2021年2月に開かれた現地の政策諮問委員会である金利規制委員会の会合にて上記の金利規制の影響に関する論文の報告と同論文の結果に基づいた政策提言を行った。 また、2020年度は、2019年度に引き続き家計調査を行い、家計データを収集する予定であったが、コロナウィルスの世界的な蔓延の影響で、2021年度に調査を延期することなった。 2021年度は、延期となった調査を行うとともに、引き続きこれまで収集したデータに用いた分析を行う。 また、金利規制の影響だけでなく、コロナウィルスによる経済へのダメージと家計や金融機関の影響についても研究を広げていく方針である。また、現地の研究機関との共同調査として、新たに家計のパネルデータを収集し、コロナウィルスの影響と金融アクセスの関係についても研究を行うことを計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度は家計調査を計画していたが、コロナウィルスの影響で調査が行えない状況が続いたため、調査の日程を2021年度に延期した。 また、分析に使用する一部データは現地の協力機関からの持ち出しが行えない仕様となっており、現地への渡航が難しい状態では必要な分析が行えない。そのため、分析作業にも遅延が発生している。
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今後の研究の推進方策 |
カンボジアでは、一日あたり感染者数が減少している傾向にあり、州境閉鎖も解除された。そのため、今年度は計画している家計調査を実施の見込みがある程度あるものと考えている。また、状況が転じず、訪問型の家計調査が難しい場合は、一部調査を電話調査に切り替えての実施も検討している。 また、現地でのみ利用可能なデータに関しては、現地の協力者に分析作業を委託することを検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウィルスの影響により、家計調査を2021年度に延期することなった。また、調査の遅れにより、データ分析作業とも2021年度に延期することとなるため、それらに掛かる経費が2021年度に発生することとなった。
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