研究課題/領域番号 |
18K01652
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
武内 真美子 愛知学院大学, 経済学部, 教授 (80737742)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アカデミックパフォーマンス / 高学歴雇用者 / 留学と海外勤務 / アジアの高学歴雇用者 / スキルプレミアム / 健康格差 |
研究実績の概要 |
2021年度が実質的な最終年度であることを想定して、実施した研究の公表に努めた。査読付き論文を2編(うち、英文ジャーナル1編、国内学会誌1編)、国際学会1回、研究会1回において研究成果を公表している。さらに、高学歴者間の健康格差と労働パフォーマンスに関する調査分析にも着手した。本来は2020年度が最終年度であったが、この年度に所属機関の異動とCOVID19への対応で、学内業務に多くの時間を割くことになり、研究期間の1年延長の申請を行った。 本研究の貢献は、アジア(中国、インド、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、韓国)主要都市の高学歴雇用者を対象に実証分析を行い、保有している資格、スキルによる格差および男女間の賃金格差を確認したことが挙げられる。さらに、日本国内においても海外勤務、留学、英語力などの経験とスキルが高学歴雇用者の賃金格差に寄与していることを確認した。また、国際学会で発表された研究は、高学歴(大卒)女性の大学でのパフォーマンスを検証したものであり、既存研究で扱われている変数に加え、より多くの変数を使用し、タイムラグを考慮して学習態度、スキルとパフォーマンスの関連を検証している。 設定している仮説に反して、有意な結果が得られない分析もあったが、すべての分析でSTEM分野を含めた専門性を考慮している。 上記の理由による研究の遅延は一時的なものと認識しており、発展的な研究について2021年度から新たな研究課題も採択されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の遂行が遅れた2020年度と比較して、順調に研究成果を公表できた点で、概ね順調であると判断している。ただし、2021年度も出張と研究補助者の雇用は制限されていたため、予算遂行への影響は避けられなかった。学会はオンラインの参加を認めることが一般的となっているが、国際学会は中止になったり、オンラインの発表であっても、日本時間の深夜から早朝にかけて開催される場合が多く、連日の参加は躊躇われる場合がある。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題は、実質的には2021度が最終年度である。新たな研究課題も採択されており、本研究課題の成果を踏まえ、さらに研究の発展に努めたい。また、制約の中でも工夫をして研鑽を重ねたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響により、出張と研究補助者の雇用が制限されたため、一部の経費を繰り越している。英文ジャーナルの再投稿、使用している計量分析ソフトのアップデート、研究打ち合わせなどを諸経費を使用計画に含めている。
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