研究課題
基盤研究(C)
主に3つの観点で研究成果を得た。資産価格の変動,特に金融危機の初期に観察されるような金融機関の株式の投げ売り(Fire Sale)による株価のファンダメンタル水準からの下方乖離はなぜ生じるのを主に理論的な観点から分析した。また、リスクの認識が主観的ある場合に、どのように資産価格にバイアスを与えるのかについて理論的な観点から分析した。さらに、金融危機ではなく、大規模自然災害により経済的なダメージが発生した場合の資産価格形成について実証的に分析した。
マクロ経済学・金融経済学
経済活動が急激に停滞する大災害(disaster)について、その性質ごとに資産価格や経済厚生の特徴を分析することは、政策的対応を考える上でも役に立つ。本研究は、金融危機を中心的な対象として定め、さらには関連する項目として大規模自然災害を視野に入れながら、資産価格形成のメカニズムについて理論・実証両面から研究を行った。