研究実績の概要 |
家計の金融に関する情報源を金融機関、金融機関+専門家、家族、その他、に分類し、金融機関、金融機関+専門家から実際に情報を得ている人のうち、可能なら情報を得たいと希望する先が違う人の特性を調べた。実際の情報源は金融機関だが、希望先が金融機関+専門家の人は、若くて資産が多く、金融知識もあり、老後に備えたいと希望している人であった。実際の情報源と希望する情報源の違う人はライフサイクルに応じて違った種類の情報を希望すると解釈できる。“Are the Actual and Intended Sources of Financial Knowledge the Same? Evidence from Japan.” Japan and the World Economy, 2020. 日本銀行の金融リテラシー調査を用いて、暗号資産を保有する家計の金融知識は、保有していない家計よりも平均的にみると高いことを示した。“Who Adopts Crypto Assets in Japan? Evidence from the 2019 Financial Literacy Survey.” Journal of The Japanese and International Economies, 2020. 日経リサーチ社の金融RADARから、コロナをきっかけに、金融機関の非対面サービスや、キャッシュレス決済をより使うようになった人たちは、資産残高が多く、金融リテラシーが高いことを示した。社会的距離を確保した金融サービスの選択と、金融リテラシーの水準は関係があるようにうかがわれる。“Household Financial Services, Financial Literacy, and COVID-19 Pandemic.” Applied Economics Letters, 2021.
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