| 研究課題/領域番号 |
18K01712
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| 研究機関 | 早稲田大学 |
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研究代表者 |
宇野 淳 早稲田大学, 商学学術院(経営管理研究科), 教授 (00349218)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 国債市場 / レポ市場 / 流動性 / カバーリスク / 国債補完供給 |
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| 研究実績の概要 |
(1) 新たに論文『国債市場の流動性と金融政策：最近の研究潮流』をまとめ、財務省総合研究所刊行の「ファイナンシャルレビュー」に掲載された。本論文では、これまで国債現物市場とレポ市場について研究してきた結果を、未公開の研究内容も含めてとりまとめ、欧米の同種の研究結果と対照する形でとりまとめた。国債市場の流動性研究の総合的な潮流を示す論稿である。
(2) 新たに論文「中央銀行の国債貸出vs.レポ市場」をまとめ、第30回日本ファイナンス学会での発表が認められた。本論文では、中央銀行が金融政策の一環として大規模な国債購入を進める一方で、市場での売買が不活発化する副作用を緩和する目的で保有する国債を貸し出す政策（国債補完供給）がレポ市場の機能に与える影響について理論的・実証的な研究を実行した。レポ市場データを追加購入し、COVID19のパンデミックによる市場の混乱期に補完供給とレポ市場を通じた貸出がどのように機能したかを詳細に検討し、日銀による補完供給はレポ市場から取引を奪うことなく貸出レートの安定という効果をあげていることを確認した。
(3)Cover Risk論文について、Journalへ投稿し、レフェリーから詳細なコメントが得られた。レフェリーからは、理論モデルでこれまで扱われていないレポ市場と中央銀行による債券貸出の相互依存的関係を中心にした内容を示唆された。こうした助言に従って論文改訂を進めており、理論モデルの内容拡張、理論モデルのインプリケーションと実証研究との結びつきを強化した内容に改定し、再投稿を行う準備を進めた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID19の蔓延により国際学会への出張が困難な状況が続いていることから、科研費の使途としてデータ期間の延長し、COVID19による金融市場混乱期の分析を可能にした。これらのデータを反映した研究を論文に含める作業を完了し、学会報告や雑誌投稿により論文の完成度を上げていく。
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| 今後の研究の推進方策 |
延長期間内に、新たな論文（実績の（２））と既存の論文（同（3））を英文誌に投稿することを目標にしている。本年度中においては海外学会での報告機会を得て、研究の完成度をアップするように努める。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
COVID19の蔓延状況が改善せず、国際学会等への出張費が支出されなかったため、期間の再々延長を申請した。
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