財産権を物権、債権、知的財産権、社員権、を含む包括的な権利概念と理解し、それぞれの権利関係に基礎づけられる経済現象を、歴史実証的に分析した。研究協力者として、有本寛・今泉飛鳥・齋藤邦明・田中亘・西村成弘・結城武延の各氏が加わり、法律学(法社会学・法と経済学)、歴史学(法制史・経済史)、経済学(比較制度分析・開発経済学)の研究者間で対話可能な議論の構築に努めた。政治経済学・経済史学会2018年度春季総合研究会にて共通論題を組織したほか、本研究助成と全国銀行学術研究振興財団の刊行に対する助成を得て、小林延人編『財産権の経済史』(東京大学出版会、2020年)を刊行した。
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