研究課題/領域番号 |
18K01746
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
星野 靖雄 筑波大学, システム情報系(名誉教授), 名誉教授 (00096744)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 日系海外子会社 / CEOの国籍 / 市場志向 / 進出形態 / 輸出成果 / センサスデータ / イランの中小企業 / 非公開企業 |
研究実績の概要 |
ニュージーランドにおける日系多国籍企業の2003-2018年の東洋経済進出企業総覧からのデータより、子会社の収益性への所有構造とCEOの国籍との関係を分析した。完全所有の場合、CEOの国籍は収益性に中立か負の効果があり、日系の多国籍企業はニュージーランド以外の他のアジア市場では本国製の製品や資源追求型の製品を追及する傾向があるが、ニュージーランドでは市場志向であることが指摘できた。
テヘラン株式市場のイラン上場企業484社の2005-2015年のデータより企業の生存について分析した。生存率と資本構造、主要な株主、機関所有には有意な負の関係があることがわかった。負債比率の高い企業の方がより生存確率が高く、機関所有の比率が高い方がより生存確率が低いことが示せた。
イランにおける中小企業の輸出成果に影響する企業固有の要因についての分析を行った。イラン統計センターのセンサスデータより、14,697社のデータより1,169社のデータを選択し、より小規模の非公開企業のほうが輸出成果は高いことが示された。さらに、技術水準と資本の集積度は中小企業の国際化には影響しなく、従業員の技能、教育の程度、R&Dや製品の多様性が輸出成果に影響していることが示せた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りニュージーランドにおける日系子会社のCEOの国籍等の関係の分析は完了できたため。
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今後の研究の推進方策 |
ニュージーランドの日系子会社の収益性とCEOの国籍の関係をオーストラリアの子会社と比較分析する。さらに親会社の所有構造と外国人CEOを含めた比較分析を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
デスクトップの購入を予定しようとしたが、新型コロナウィルス感染の問題が発生し、年内の製品が間に合わないとのことで、次年度に繰り越した。
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