企業のイノベーション適応は,米産業史の観察から新旧専門企業の代替として説明され,投資インセンティブや資源能力,認知を強調する事が多かった。グローバルな変化の考察から,次の補完的論点を見出した事に意義があると思われる。 各国の創業環境のみならず,工程の国際的な分業化や汎用化が参入を促していた。主導的な既存企業は,既存市場に訴求する特性の開発を行うことで新技術の事業化を行い新企業が興隆する新市場へも導入を進めた。技術のみならず顧客産業における構造変化が,新旧企業の市場地位を変化させていた。また既存の多角化企業では他製品事業即ち全社戦略が,本産業でのイノベーション適応に影響していた。
|