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2018 年度 実施状況報告書

取締役の機能を代替するキャリア指標による取締役会が機能を発揮するメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K01774
研究機関愛知大学

研究代表者

一木 毅文  愛知大学, 経営学部, 准教授 (30583546)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード取締役 / 選任理由
研究実績の概要

平成30年度の研究計画は、どのような特性の企業がどのような特性の取締役を求めているかを明らかにすることであった。これを解明するために、平成30年度には取締役像をテキストデータから抽出、整理し、取締役が属する企業の特性ごとに解析する計画であった。
この計画に対して、平成30年度中には取締役の選任理由を記したEDINET書類を利用して、テキストデータのマイニングによって、取締役の特性の抽出とその整理に成功した。これについては平成30年度中に関連する事項を整理して、論文1篇を執筆し、公表した。この論文は、これまでに類似の研究蓄積がない状況下で、実際に株主総会において選任された取締役の選任理由を用いた取締役像の探索手法を提示したという意義がある。
また、平成30年度には上記の論文にまとめた研究成果以外でも取締役像の抽出および整理に成功している。この論文にまとめていない研究成果の方は、研究対象としている取締役に違いがあり、また、取締役がその所属する企業の特性ごとに取締役像を解析することが容易であるように工夫して整理しているものである。
しかし、研究計画策定段階の計画では、取締役像を整理した後に、取締役の特性を取締役が所属する企業の特性ごとに解析することが必要であったが、「現在までの進捗状況」にて記載の理由で解析までは完了しなかった。つまり、平成30年度中には当初予定していた上記の研究目的の解明には至らず、計画は遅れている状況である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成30年度中に、所属大学が平成30年度から開始した1件の新規事業、および平成31年度から実施する2つの新規事業の担当者となったことから、その実施や立ち上げのために多くの時間を割くことになり、本研究計画実施に充てるエフォートが想定よりも下がったため、研究遂行がやや遅れている。

今後の研究の推進方策

平成31年度には当初より計画していた、取締役会の機能が企業業績に結合するための「カギ」は何かを明らかにする研究を実施するが、これは平成30年度に実施予定であった研究成果の上に成立するものであるため、平成30年度に完了を予定していた取締役特性の企業特性ごとの解析を優先する必要がある。
そこで、平成31年度には、この解析を実施した後に、当初の平成31年度計画を遂行する。
平成30年度において計画よりも遅れたため、計画を進める速度を高めなくてはこれを実現できないが、エフォートを高めることで対応したい。
平成31年度には平成30年度よりも担当授業が半期に限られるが1コマ減ったため、多少ではあるが、平成30年度よりもエフォートを高めることができる。また、計画が遅れる原因となった担当する所属大学の新規事業についても、平成31年4月時点でその実施に目途が立っているため、計画段階と同程度以上のエフォートを維持することができる状況にある。

次年度使用額が生じた理由

研究の進捗状況が研究計画よりもやや遅れているため、研究成果を発表、公表するための費用、および印刷関係の消耗品の費用を使わずに次年度使用額が生じた。また、関係図書については所属大学がその費用で購入したため、支出する必要性がなかった。
平成30年度に実施する計画であったが計画よりも遅れている分については平成31年度において実施する予定であるため、成果発表や研究遂行に必要な消耗品での費用は平成31年度において使用する予定である。また、関連する研究は世界的に盛んに行われているため、関係図書の費用についても、新たに公刊された図書の購入を中心に、平成31年度に使用する予定である。

備考

一木毅文「個々の能力を活かすチーム作りの考え方―キャリアと多様性に着目して―」中部経済連合会第38回Next30産学フォーラム(講演)

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 取締役候補者の選任理由テキストデータを用いた取締役像の探索―最適な取締役会を構成するための分析枠組の構築に向けて―2019

    • 著者名/発表者名
      一木毅文
    • 雑誌名

      愛知経営論集

      巻: 177 ページ: 21-44

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公開日: 2019-12-27  

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