研究実績の概要 |
本研究課題の「研究目的」は,近年規模拡大が顕著な日本の公的ベンチャーキャピタルの育成及び呼び水効果の解明である.公的ベンチャーキャピタル施策は, 事業資金に苦しむ新技術ベンチャーに直接投資を行い育成すると共に, 民間ベンチャーキャピタルを,ハイリスクとして敬遠されがちな新技術ベンチャー投資に呼び込むことを政策目標としている.本研究課題の核心をなす学術的「問い」は,公的ベンチャーキャピタル施策の検証,すなわち,以下の2つのリサーチクエスチョンである. リサーチクエスチョン1 公的ベンチャーキャピタルは,新技術ベンチャーを育成しているのか(育成効果). リサーチクエスチョン2 公的ベンチャーキャピタルは,新技術ベンチャー投資に民間 ベンチャーキャピタルを呼び込んでいるのか(呼び水効果). 本年度は、コロナウィルスの伴う移動制限により,国内,海外フィールドワークを一部次年度以降に繰り越す事となったが,2つのリサーチクエスチョンを念頭に「研究実施計画」に乗っ取り、先行研究のサーベイ及び、ベンチャーキャピタリスト,大学、公的機関へのヒヤリング等を実施した。こうした研究活動の一部は、桐畑哲也「ガバメントベンチャーキャピタル」 『立命館経営学』59(1),2020年5月において発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
【現在までの進捗状況】は、おおむね順調に進展している、としている。【研究実績の概要】ですでに指摘したが、「リサーチクエスチョン1 公的ベンチャーキャピタルは,新技術ベンチャーを育成しているのか(育成効果)」「リサーチクエスチョン2 公的ベンチャーキャピタルは,新技術ベンチャー投資に民間ベンチャーキャピタルを呼び込んでいるのか(呼び水効果)」については、日本及び海外のベンチャーキャピタル関連協会、公的ベンチャーキャピタリスト、新技術ベンチャー,起業家、大学、公的機関へのヒヤリングを実施した。今年度の最終盤には,コロナウィルスの伴う移動制限により,国内,海外フィールドワークを一部次年度以降に繰り越す事となったが,公的ベンチャーキャピタルに関する最新先行研究をベースに,桐畑哲也「ガバメントベンチャーキャピタル」 『立命館経営学』59(1),2020年5月を発表した.
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