研究課題/領域番号 |
18K01781
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
吉田 忠彦 近畿大学, 経営学部, 教授 (20210700)
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研究分担者 |
金川 幸司 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (00341470)
山田 雄久 近畿大学, 経営学部, 教授 (10243148)
東郷 寛 近畿大学, 経営学部, 准教授 (10469249)
後 房雄 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (20151855)
團 泰雄 近畿大学, 経営学部, 教授 (60298502)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 地域運営組織 / 市民活動センター / 地域分権 |
研究実績の概要 |
初年度は基礎的な調査を中心として研究活動を行った。大きくは、日本の地域運営組織の状況を調査するフィールドワークと、現場のキーパーソンへのヒアリング、そして研究分担者間の情報提供やディスカッションである。 フィールドワークは、三重県名張市、大阪府阪南市、佐賀県有田町、京都市で行った。ヒアリングはフィールドワークを行った名張市、阪南市、有田町、京都市そして兵庫県加古川市で活動するキーパーソンを対象に行った。 それぞれの地域によって地域運営組織もさまざまな状態となっており、なんらかの類型化を行う必要性があることが確認できている。また、地域運営組織それ自体と、それを支える場との関係に注目することの重要性を認識するに至った。具体的には地域の人びとが集まり、話し合いを行う「市民活動センター」、「公民館」、「市民センター」、「コミュニティセンター」といった施設が組織の発生や活動に大きく影響していることが観察できた。また、地域運営組織の制度を作る過程で、公民館を「市民センター」などに衣替えするケース、隣保館をコミセンに、さらに市民活動センターへと変えていったケースも見られた。それらの施設の管理運営を、地域運営組織に指定管理者として委ねることが多い。しかし、指定管理者制度の場合には、指定管理期間が数年で、その度に公募し直す必要があること。そして地域運営組織が指定管理者として選定されるとは限らないこと。さらに、行政の財源が細っていく中、指定管理費も先細りになりがちであることなどが課題として認識されていた。 それらの調査を反映させた論文等はまだ作成に着手しておらず、2019年度にさらに調査を進めた上で論文作成および学会での口頭報告を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度から2年目にかけては、現場の観察やヒアリングを中心とした調査を主とする計画で、おおむね順調に実施できている。 予定していたイギリスの現地調査については、2年目に実施する。
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今後の研究の推進方策 |
初年度のフィールドワーク等の調査を2年目でも続け、フォローアップ調査も行いながら、それらの分析を行う。3年目においては、地域運営組織のマネジメントやその支援についての理論的考察と実践に向けての示唆を提示する。 研究成果については、学会での口頭報告、学会誌への論文投稿、大学紀要への論文投稿を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に計画されていたイギリスの現地調査が、訪問先とのアポ取りで訪問予定者との予定と日程調整がつかず、次年度へと変更したことが主な理由。 予定していた3月は、大学入試の時期でもあり、その受験者数によって試験監督業務が変動的で、なかなか海外出張の予定が組みにくい。
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