• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

アライアンス能力構築に向けた合弁経験の活用の分析

研究課題

研究課題/領域番号 18K01817
研究機関中部大学

研究代表者

趙 偉  中部大学, 経営情報学部, 教授 (60303583)

研究分担者 小沢 浩  名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (40303581)
小室 達章  金城学院大学, 国際情報学部, 教授 (00335001)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード経営組織論 / 国際合弁 / アライアンス能力 / アメリカ労働組合 / 社会システム
研究実績の概要

本研究の目的は、海外進出企業が、国際合弁の経験を通じて、グローバル事業展開におけるアライアンス能力(提携や合弁を形成・管理する能力)をどのように構築し、また、それ以降の組織間関係をどのように形成したのかを解明することで、企業のアライアンス能力を活用するための枠組みを提示することであった。
本研究は、国際合弁企業を調査対象として、長期的視点での組織間関係における知識移転のダイナミクスを考察するものである。第1に、トヨタとGMの合弁企業であるNUMMIのトップ層へのインタビュー調査から得られた定性的データを基に、親会社トヨタのグローバル事業展開への影響を分析した。第2に、NUMMIにおける労働協約書の時系列分析を通じて、トヨタ、UAW、元GM労働者との関係性を描き、技術システムと協調的な労使関係の構築プロセスを考察した。第3に、山岸(1998)の「信頼の解き放ち理論(信頼理論)」を援用し、NUMMIにおいて「高コミットメント×高信頼」の労使関係が実現されたという仮説を導き出した。
本研究の技術的意義と社会的意義は以下の通りである。第1に、組織のアライアンス能力を把握する上で、国際合弁企業での経験がその後の組織間関係や海外進出における労使関係の形成の基礎となっていることを指摘した。この視点は、国際合弁企業の形成要因や維持に関する既存研究には見られない新しい視点である。第2に、本研究グループにしかないNUMMIの「労使契約書」と膨大な一次資料を用いて、労使の信頼関係の形成プロセスを明らかにし、国際合弁企業における労使関係を「信頼の形成」という観点から分析した。第3に、既に終了した合弁事例を長期的な視点で分析することで、国際合弁企業の経験を整理し、その持続的な意義を提示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 環境業績指標の重視度にステイクホルダーの圧力が与える影響2024

    • 著者名/発表者名
      小沢 浩、坂口 順也、大西 靖
    • 雑誌名

      管理会計学

      巻: 32 ページ: 125~139

    • DOI

      10.24747/jma.32.1_125

    • 査読あり
  • [学会発表] HOW TO BUILD THE TRUST RELATIONSHIP BETWEEN LABOR AND MANAGEMENT2024

    • 著者名/発表者名
      Wei Zhao
    • 学会等名
      ICBEIT 2024
    • 国際学会
  • [学会発表] 非営利組織における事業承継と世代交代2023

    • 著者名/発表者名
      小室達章
    • 学会等名
      日本マネジメント学会第87回全国研究大会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi