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2020 年度 実施状況報告書

ソーシャルマーケティングにおける寄付獲得競争と社会規範の形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K01878
研究機関岡山大学

研究代表者

日高 優一郎  岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (90550335)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードソーシャルマーケティング / 寄付規範 / 関係性 / 消費文化理論
研究実績の概要

本研究は、継続的な寄付者の獲得を巡るマーケティング競争が、新しい社会規範の形成にどのように寄与するのか明らかにすることを目的としている。特に、本研究は、短期的ではなく継続的な成果を捉えると同時に、各活動の模倣と差異化、これらの活動と制度改定との関係など、社会規範の構築に至るプロセスを捉える視点を導入して理論拡張を試みる。
本年度は、新型コロナウイルスの影響を受けたこともあり、例えばインタビュー調査の延期や他の研究者との対面での研究打合せの取りやめなど、研究推進の方法を変更せざるを得なくなったところがあった。とはいえ、その中でも一定の工夫を施しながら、これまでの理論的考察に基づく定性的調査や実証研究など、ある程度の研究の前進と一部の研究の公表を行うことができた。特に、ふるさと納税を対象とした調査では、他国と比べてこれまであまり寄付規範が定着していたとは言い難い日本の文脈において寄付規範が定着していく様相を考察するための枠組みを検討してきた。来年度以降は、これまで検討してきたソーシャルマーケティング分野に加えて、その周辺の関連する分野の議論も踏まえつつ枠組みの構築をすすめながら、枠組みに基づいた寄付規範の定着や有効な寄付活動を促すための仕組みについての検討を進めていく計画である。研究の公表は、すでに査読誌への投稿や学会発表へのアプライを進めているところであるが、すでに進めているものも含めて、今後準備出来次第進めていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績の概要の項でも記した通り、新型コロナウイルス拡大の影響を受け、研究推進の方法の変更を余儀なくされたものの、他の研究者との研究打合せをオンラインで継続的に実施するなど円滑な研究推進のための工夫を適宜施しながら、一定程度研究を進めることができたと考えている。もっとも、影響が全くなかったわけではなく、若干の遅れが生じていることはたしかである。とはいえ、すでに予定している研究発表の機会をこなしつつ、次年度以降の研究の発展可能性も視野に入れながら研究を進めてきたという点では、概ね順調に進んでいると考えている。

今後の研究の推進方策

本年度までに得られた研究の方向性や枠組みを手がかりに、仮説検証の手続きを進めていく。また、本年度得られた発展的展開の可能性も含めて、併せて引き続き検討していく予定である。なお、これまでの成果は、順次いくつかの査読誌への投稿を進めているほか、いくつかの学会発表へのアプライを進めており、すでに取り組んでいるこれらも含めて鋭意公表していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

本年度は、新型コロナウイルス拡大の影響により、移動を伴う出張が全面的にストップしたため、国内・国外共に旅費が削減されたことが大きな理由である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 強い拡張自己を創り出す他者との関係性2021

    • 著者名/発表者名
      加藤亜紀美 , 日高優一郎
    • 雑誌名

      商品研究

      巻: 63(1/2) ページ: 15-30

    • 査読あり
  • [雑誌論文] クラウドファンディングとしてのふるさと納税 ― 寄付と寄付つき商品による理解 ―2021

    • 著者名/発表者名
      大平修司, スタニスロスキースミレ, 日高優一郎, 水越康介
    • 雑誌名

      マーケティングジャーナル

      巻: 40(3) ページ: 19-30

    • DOI

      10.7222/marketing.2021.004

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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