研究課題/領域番号 |
18K01880
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
都 世蘭 宮城大学, 食産業学群(部), 准教授 (90599193)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 放射能汚染 / 購買意図 / 知覚リスク / 原産地効果 / 食品イメージ / ニューロイメージング |
研究実績の概要 |
2011年3月の福島第一原発事故による放射能汚染地域からの輸入食品に関する韓国人のリスク認識と購買意図を調査した。韓国人の日本の食品に対する現在の態度を調査し、ソウル地域の人にオンライン調査を行った。構造方程式モデルの分析では、食品の原産地が食品リスクと購買意図に大きく影響していることがわかった。次に、調査結果を補足するためにニューロイメージング研究を行った。機能的磁気共鳴画像法を使用した神経活性化の分析は、福島県からの距離の増加に伴って食品嗜好が増加すること、および意味記憶の検索と空間情報処理に関連する左下前頭回と右海馬を示し、福島までの距離と食品の好みの評価中に活性化した。日本の消費者についてもアンケート調査を行った。放射能汚染地域からの食品について購買意図にどのような影響を与えるか調査した結果、放射性汚染地域からの食品に不安を感じ、その結果、購買意図にネガティブな影響を与えた。消費者に対し、ソーシャルメディアやマスメディアを通じた放射能汚染地域の食品に関する正確かつ詳細な情報の提供が必要だと思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、神経科学の側面からの放射能汚染食品に関する知覚リスクと購買意図に対する原産地効果についての研究は投稿中であり、また「The Effects of Perceived Risk of Radioactive Contamination on Consumer Purchase Intentions in Japan’s Food Market」の論文はすでに掲載ずみである。
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今後の研究の推進方策 |
2回の学会報告を計画している。2020年後半の国際発表と2021年春ごろ国内発表を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和元年度中に開催される学会で本研究の報告を行う予定であったが、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受け学会が延期となったため、次年度使用が生じた。
報告予定の学会は令和2年度後半および令和3年度春に開催予定となっているため、その際の旅費として使用する。
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