研究課題/領域番号 |
18K01887
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
中見 真也 学習院大学, 付置研究所, 研究員 (30794797)
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研究分担者 |
圓丸 哲麻 麗澤大学, 経済学部, 准教授 (00636996)
大崎 恒次 専修大学, 商学部, 准教授 (70712678)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 自立・自助 / 持続性 / コミュニティ / エンゲージメント / 循環型マーケティング |
研究実績の概要 |
本研究では、2019年度の研究実績として、学会報告を2回実施した(9月:日本商業学会関西部会9月月例研究会、10月:日本消費者行動研究学会全国研究大会)。主な研究活動としては、8月末に、豊島の住民向けのワークショップ(グループインタビュー)を実施し、シニア層、ミドル層のグループ(5~6名)に対し、豊島の再生化を目指す上で、自身の豊島での過去、現在、未来を踏まえ、経済的価値、社会的価値の両立(共通価値)のためには、どのようなことが今後必要となってくるのかを率直に語っていただいた。その結果、「自立、自助」、「持続性(サステナビリティ)」、「コミュニティ」、「エンゲージメント(絆)」等が再生化のキーワードとして挙がってきた。同時に、2019年度春から秋にかけて開催された第4回瀬戸内国際芸術祭期間中の8月、9月に、観光客向けの定量調査(=アンケート調査)を実施した。上記定性、定量調査から分かった知見としては、豊島の再生化を考える上で、従来の大量生産、大量消費、大量廃棄型のモノを中心としたマーケティング(4Pマーケティング)ではなく、持続可能性が高い循環型のマーケティングへの転換が豊島の再生化を考える上で必要であることがわかった。最終年度においては、上記知見を踏まえ、8月に再び住民、行政、企業、NPO、福武財団、観光客等の様々なアクターを交えた価値共型のワークショップを8月にZoomにて実施し(FS)、その後、10月に再度リアルにて本調査を実施する予定である。また、観光客向けの調査は、本年度は、瀬戸内芸術祭期間中に実施したこともあり、初めての訪問者が大半であったため、本研究の再生化のゴールである「移住者」への促進を見る上でも、2回以上豊島を訪問した観光客へのアプローチを実施するため、ネット調査を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記研究実績を踏まえ、本年度末から研究代表者、研究分担者で手分けし、論文を現在2本執筆中であり、完成次第、投稿予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の研究成果を踏まえ、8月、10月に豊島にて価値共創型ワークショップを実施し、9月に行われる日本商業学会全国研究大会で学会報告し、11月に行われるGlobal Marketeing Conference at Seoulにて本研究の集大成を学会報告する。その後、年度末に向け、科研報告資料のベースとなる学会誌向け査読論文を執筆し、投稿予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究分担者の旅費等において、当初予定していた予算額に対し、実績が下回り、次年度に繰り越すこととした。
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