研究実績の概要 |
本研究は、消費者間の経済的インタラクションに関するミクロ的研究を行うことを目的としている。消費者間の経済的インタラクションとは、フリマアプリやオンライン・オークション、スキルシェアリング・サイトなどにおいて、消費者間がモノやサービスを売買する行為を指す。2018年度は、関連領域の先行研究レビューを入念に行った。その成果はレビュー論文としてまとめられ、現在学術誌に投稿中である。 また、消費者間で経済的インタラクションを行うためには、健全な取引プラットフォームの整備が不可欠である。そのためには、プラットフォームのガバナンス施策、特に不正ユーザーの特定が重要となる。不正ユーザーの特定に関しては、以下の研究成果として報告・公刊された。(1)Yamamoto, Hikaru, Sugiyama, Nina, Toriumi, Fujio, Kashida, Hikaru and Yamaguchi, Takuma"Angels or Demons? Classifying Desirable Heavy Users and Undesirable Power Sellers in Online C2C Marketplace", SSRN 2018年4月、(2)山本晶、杉山 仁奈、鳥海不二夫、樫田光、山口 拓真「フリマアプリにおける不正ユーザーの特定」日本マーケティング・サイエンス学会第104回研究大会 2018年12月1日. 上記研究においてはフリマアプリの約10万件のアカウント停止されたユーザーとほぼ同数のユーザーのデータを用いて、プロフィール、購買情報 、出品情報などの特徴量からアカウント停止ユーザーを予測し、その特徴を明らかにした。 また、フリマアプリ上の消費者行動については、以下の論考としてまとめられた。(3)山本 晶「フリマアプリが変える消費者行動」『三田評論』 (1228) 2018年12月.
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