研究課題/領域番号 |
18K01893
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
横山 斉理 法政大学, 経営学部, 教授 (70461126)
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研究分担者 |
東 伸一 青山学院大学, 経営学部, 教授 (70368554)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | fsQCA / 小売競争 / 顧客満足 / 小売ミックス |
研究実績の概要 |
2021年度は、国内学会で1件(日本商業学会全国研究大会)、国際会議で2件(Colloquium on European Research in Retailing 2021, 2022 American Collegiate Retailing Association Conference)の研究成果の発信を行い、2編の研究論文を出版した。その他に、1編の論文が査読審査中である。 国内外の学会では、事例内因果推論を行う手法である過程追跡法(Process Tracing Method)や質的比較分析(Qualitative Comparative Analysis)を流通研究に適用することの可能性について研究発表を行うことで、この手法の可能性を参加者と議論し、知見の共有を図った。加えて、伝統的な統計手法を用いた分析に関する発表を行い、研究フロンティアについて学会参加者と知見を共有した。 これらにより、どのタイプの現象を扱うときはどの手法が適しているかについての理解が深まり、結果として、学会や論文を通じて研究成果を報告する機会を得たことは、本研究課題の推進に大きく寄与することとなった。 2021年度に得られた知見に基づいて、2022年度は、経験的な論文を執筆できると見込んでいる。ただし、本研究分野では論文の査読に数ヶ月の時間がかかる傾向があるため、年度内に出版できるかを現時点で見通すことはできない。国際会議参加についても、オンライン参加の可否などが現時点で見通せないため、計画通りに研究を推進できるかはやや不透明な状況と言わざるを得ない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究においては、研究課題に合致したフィールドにおいてサーベイを実施する予定で、その準備も段階的に進めていた。本年度も新型コロナ感染症の流行の動向を見ながら調査の実現を目指してきたが、最終的に、研究期間内でのフィールドでの調査実施は困難であると判断せざるを得なかった。これにより当初計画の変更を余儀なくされ、代替方法を検討・吟味することになったため、遅れが生じてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策は、当初計画で実施する予定であった定量分析に向けて、代替的なデータ取得方法を検討し、調査・分析を実施することである。 上記の方策を実行するためには、国内外の研究における調査方法の動向の再確認が必要となるため、まずは関連領域の研究における方法論の動向について改めてレビューを行う。加えて、国内外の学会に参加し、研究内容の動向のみならず、調査・分析手法の動向についても知見を得る。さらには、研究発表を行うことで、さまざまな批判やアドバイスを収集し、より妥当性の高い方法を模索する。その上で、代替手法でデータを取得し、分析・発信を行う。上記のプロセス全体を通して、研究分担者とはこれまで通り定期的に議論を重ねる。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ感染症の流行が収まらないため、実施予定であったフィールド調査を断念せざるを得なかった。代替的な調査方法を吟味した上でフィールド調査を実施する。
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