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2022 年度 実績報告書

外国人投資家が会計情報の質に及ぼす影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K01906
研究機関東北大学

研究代表者

木村 史彦  東北大学, 経済学研究科, 教授 (10329691)

研究分担者 榎本 正博  神戸大学, 社会システムイノベーションセンター, 教授 (70313921)
山口 朋泰  中央大学, 商学部, 教授 (50613626)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード会計情報の質 / 外国人投資家 / 会計発生高
研究実績の概要

本年度においては、研究代表者が共同研究の成果として、日本会計研究学会第81回大会統一論題報告において、「会計情報の質に対する影響要因の多様性と変化」とする報告を実施し、当該報告については會計 203巻第1号(2023年1月)に掲載された。そこでは、外国人投資家をはじめとして、金融機関、事業法人、監査、資金調達と会計情報の質の関係について検証した。会計情報の質の指標としては、流動会計発生高の異常部分の過去5期分までの標準偏差を適用した。1994年から2019年までの25年間を分析期間とし、分析対象は、日本の証券取引所に上場または店頭登録している企業としている。その結果、利益の質の影響要因とされる財務構造、株式所有構造、分配政策は分析期間で大きく変化していることを確認し、さらに利益の質指標とその影響要因の関係が時点間で変化していることを見出した。これらの知見は、財務報告が企業関係者間の利害調整において一定の役割を果たしつつも、その役割が変化している可能性があることを示唆している。本課題の中心となる外国人投資家の影響としては、一部期間において会計情報の質を改善させる効果を有していることを示唆した。
本研究期間を通じて、外国人投資家が会計情報の質に及ぼす影響の検証を試みた。当初は国際的な比較分析を試みたが、データの制約や信頼性の点で検証が困難であることが分かった。そこで、日本企業に焦点を当てた検証に切替え、上記の成果を得たところである。特に外国人投資家が会計情報の質に影響を及ぼすことを示した点で、本研究には一定の意義があると考える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 会計情報の質に対する影響要因の多様性と変化2023

    • 著者名/発表者名
      木村史彦
    • 雑誌名

      會計

      巻: 203 ページ: 15-26

  • [雑誌論文] 財務情報を用いた実体的裁量行動の把握2022

    • 著者名/発表者名
      山口朋泰
    • 雑誌名

      企業会計

      巻: 74 ページ: 38-44

  • [学会発表] 会計情報の質に対する影響要因の多様性と変化2023

    • 著者名/発表者名
      木村史彦
    • 学会等名
      日本会計研究学会第81回大会
    • 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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