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2022 年度 実績報告書

日系現地法人の財管分離に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K01920
研究機関成城大学

研究代表者

塘 誠  成城大学, 経済学部, 教授 (80320042)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード管理会計 / 海外子会社 / インタビュー調査 / 業績管理 / 人的資源管理
研究実績の概要

2022年度は、これまでの文献研究の結果と、2018年度、2019年度に実施した企業訪問調査の結果を総合して、2022年11月に日本組織会計学会(青山学院大学)にて「海外現地法人の人的資源管理と管理会計」と題した研究報告を行った。報告の内容は、2020年度に執筆した論文をベースにしたものである。In-OutのM&Aなどで海外企業を取り込むと、グローバル・グループ管理が影響を受ける可能性がある。多様な価値観を持った海外人材との間で文化摩擦が生じる可能性がある。また、国ごとに異なる物価水準や現地労働マーケットが人的資源管理にも影響を与える。その一方で、管理会計は日本の影響を受けている。これは、連結で業績が評価されることも一因であると考えられる。本報告では、人的資源管理とこれに対応した管理会計について、4社の事例を通じて検討した。管理会計制度については、少なくとも制度上は、4社とも日本と同様の仕組みを導入していた。また、人的資源管理については、現地の慣習に即した人材採用、報酬制度の適用をしていた。海外現地法人のトップは、4社のうち3社がローカル人材であり、トップがローカルである期間が長いほど、人的資源管理面の権限移譲も進んでいた。管理会計制度はグローバルで共通化しつつ、現地での管理可能性や文化に適応した運用にすることで、海外現地法人の人事・人的資源管理を活性化できると考えられる。
また、2022年度には、本研究に関連して、海外子会社の配当、ロイヤルティ支払に関して論文を2本執筆した。親会社の決算状況、出資比率により支払の優先順位が異なることを明らかにした。
研究期間内に、2018、2019年度にメキシコ、2018年に中国大連での現地法人調査を実施した。また、学会報告を2018、2019、2022年度に計3回行った。論文は、2018年度、2020年度、2022年度に計4本執筆した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 海外現法の配当金,ロイヤルティ支払と親会社決算状況,出資比率との関係 : 海外事業活動基本調査の独自集計結果から2023

    • 著者名/発表者名
      塘誠、松岡アンソン良治
    • 雑誌名

      成城大学経済研究

      巻: 239 ページ: 141-179

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 海外現地法人の成熟度と投資回収方法2023

    • 著者名/発表者名
      塘誠、松岡アンソン良治
    • 雑誌名

      産業経理

      巻: 83(1) ページ: 33-42

  • [学会発表] 海外現地法人の人的資源管理と管理会計2022

    • 著者名/発表者名
      塘誠
    • 学会等名
      日本組織会計学会
  • [学会発表] 海外現地法人の企業間取引と出資者向け支払-海外事業活動基本調査の独自集計結果から-2022

    • 著者名/発表者名
      塘誠・金宰煜・頼誠・松岡アンソン良治
    • 学会等名
      日本管理会計学会

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公開日: 2023-12-25  

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