本研究は,財務諸表監査のコーポレート・ガバナンス機能に焦点をあて,企業内外のガバナンスシステムの変容により,財務諸表監査がコーポレート・ガバナンスを構築する上で,どういった役割を担っているかについて検証する。さらに監査制度改革により,財務諸表監査の機能がどう変化し,ひいては財務諸表監査のコーポレート・ガバナンスにおける機能にどう影響したかを分析することを目的とする。 最終年度に実施した研究の成果は、以下のとおりである。最終年度は、本研究費で購入したデータベースをもとに分析用のデータベースを構築し、あわせて本研究費で購入した統計ソフトを用いて実証分析を行った。分析結果については、適宜、海外を含めた学会で報告を行った。また、研究成果の一部については、最終年度翌年度に海外学会での発表が2件確定している。さらに、学会報告と並行し、国内・国外のジャーナルへの投稿を積極的に行い、海外ジャーナルあるいは国内での学術誌に公表することによって、研究成果を還元している。 補助事業期間全体を通じて実施した研究の成果については、以下のとおりである。まず、監査制度改革によるコーポレート・ガバナンスへの影響を確認することができた。また財務諸表監査のコーポレート・ガバナンスにおける役割を析出することができた。このように本研究全体をつうじて、財務諸表監査のコーポレート・ガバナンスにおける役割の重要性を指摘することができた。
|