これまでの本研究の成果として2点を挙げたい。一つはのれんの評価(減損損失の認識)が非常に困難であり、様々な実践の存在を明らかにした点である。具体的成果物としては「のれんの公正価値会計に関する実践の探求と国際比較」『立教ビジネスレビュー』第11号(2018年)や「海外M&Aにおける複数評価原理の探究:価値評価研究における知見に基づく学際的分析」『日本情報経営学会誌』第40巻第1-2号(2020年)がある。いま一つは、のれんの会計基準設定に見られるように、グローバルな基準の統一化の規範が強く作用している点である。その成果はJournal of Economic Methodologyに公表された。
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