本研究の目的は気流閉塞と労働生産性低下との関連を明らかにすることである。男女労働者に対して2019年、2021年に労働生産性に関する調査票による調査を行い呼吸機能との関連について解析した。2019年の解析結果では、気流閉塞中等度以上の群では呼吸機能正常群と比べて労働生産性(量)低下との関連を認めた、我々の2016年の先行研究と一部一致した。2021年の解析結果では有意な関連を認めなかった。新型コロナウイルス感染症流行により在宅勤務など労働環境が大幅に変化した影響もあるのではと考えられた。本研究成果の労働者自身と事業主への還元は、COPDの啓発、健康経営への啓発の一助となるものと考える。
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