研究実績の概要 |
「医療化」が進展する現代社会において、美容を目的とした医療の実態を調査すること、その社会的意味とそのメカニズムを明らかにすることが本研究の目的であった。研究方法には、アンケート調査、インタビュー調査、メディアの内容分析、文献調査を多角的に組み合わせた。 2022年度は、コロナの流行により遅れていた、これまでの総括および発表を中心に行なった。まずは本科研に直接的に関連のある国際発表を三つ行った。8月8日にMelbourne大学の the Asia Instituteでプログラムセミナーとして ‘An international comparison of medicines for cosmetic purposes: power relations and intimacy’ という発表、9月29日にはソウル大学日本研究所の国際学術シンポジウムにおいて「日本における若年層の美容整形」で発表、さらに12月15日に日仏財団主催の“3rd Meeting of the Cercle de la FFJ”において、Women in (Social) Sciences: Diversity Brings Creativity, Experiences of Members of the Cercle de la FFJ’ にて発表を行った。 なお、あと二つ、別の研究ではあるが、本科研で得た知見の一部を援用している発表として、日本社会学会大会および11月24日にJohann Wolfgang Goethe大学のワークショップでも報告を行った。 本科研と直接的に関わる論文として「美容整形の現在」『大阪保健医雑誌』670号(大阪府保健医協会)を著し、間接的に関わる論文を『こころの科学』223号(日本評論社)、『社会学評論』Vol73, No.4(日本社会学会)にも寄稿した。
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