研究課題/領域番号 |
18K01996
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
若林 良和 愛媛大学, 南予水産研究センター, 教授 (10201146)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ぎょしょく教育(総合的な水産版食育) / カツオ / 産業文化 / フィールドワーク |
研究実績の概要 |
本研究は、水産社会学や文化人類学の視点から、現代社会で重視されている食育分野の研究と実践活動で、水産分野の食育に関する実証的な研究を推進するものである。本研究は次の2段階で進めた。まず、第1段階として、カツオの諸事象を産業と文化の問題として捉え、歴史的な動向と地域的な展開を検討する。第2段階では、第1段階の分析で得られた知見を、「ぎょしょく」教育へ展開する可能性について検討を進めた。 本研究の第3年度(2020年度)における研究実績は、次のとおりである。 フィールド調査は、新型コロナウィルス感染の拡大と回避のために、2020年2月から2021年3月までの約13か月間、断念せざるを得なかった。本研究の本来的な目的と方法からすれば種々の制約があるものの、代替策として、次の3点を可能な範囲で試みた。それらの代替策とは、①すでに入手済みの文献・資料を丁寧に渉猟すること、②これまでの人的ネットワークを活用して現地のカウンターパートとの間で、メール交信やリモートのインタビューによって関連情報を収集すること、③インターネット上の情報については、その信ぴょう性を入念に確認しながら、関連情報を収集することの3点であった。 研究成果の公表は、積極的に推進した。2020年度のアウトプットは8件(雑誌論文4件(大学紀要3件、博物館紀要1件)、学会発表1件、著書[編著・分担執筆]3件)であった。この件数は昨年度に比べて倍以上に達した。 なお、昨年度(2019年度)の研究成果(若林良和ら10名『愛媛学を拓く』2019年9月刊、創風社出版)が第36回愛媛出版文化賞(研究・評論:奨励賞)を2021年1月に受賞した。そこでは、「第1章 「ぎょしょく教育」のコンテンツと地域的意義」を執筆するとともに、その代表者(愛媛大学、松山大学から各1名)として調査研究の企画・総括、出版に向けた編集業務を主導した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画にしたがって、フィールド調査がコロナ禍のために中断しているが、研究成果の公表は順調に進んでいる。フィールド調査の実施は2020年2月から2021年3月まで断念せざるを得なかった。研究成果の公表は、既存の蓄積データ、従来のネットワークを駆使して推進した結果、当初の予定以上のものになった。
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今後の研究の推進方策 |
第4年度(2021年度)は、当初計画を念頭に置きながら、コロナ禍で実施できなかった過年度分のフィールド調査についても、コロナ収束状況を考慮しつつ、可能な限り実施する予定である。 フィールド調査の実施は、コロナ禍の動向を見ながらの対応になる。実施可能となった場合には、まず、過年度分(九州地方や四国地方、東海地方)のフィールドワークを実施する。続いて、第4年度に予定している関東・東北地方でのフィールドワークを実施する。ただ、新型コロナ感染状況により、大幅な変更を強いられる可能性もある。実施不可能となった場合には、2020年度と同様に、3つの代替策で対応していく所存である。 研究成果の公表は、これまでの蓄積やネットワークを活かしながら、可能な範囲で、高知県や愛媛県、三重県、静岡県、千葉県、宮城県などの分析を実施して積極的に公表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年2月~2021年3月(第3年度)に実施予定であったフィールド調査は、コロナ禍のために断念せざるを得なかった。そのために、2020年度は旅費を中心に繰り越すことになった。 第4年度(2021年度)において、新型コロナ感染状況の動向を見ながら、過年度分のフィールド調査を可能な範囲で実施し、予算執行していく予定である。
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