研究課題/領域番号 |
18K02007
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研究機関 | 拓殖大学 |
研究代表者 |
山本 尚史 拓殖大学, 政経学部, 教授 (80381341)
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研究分担者 |
竹村 正明 明治大学, 商学部, 専任教授 (30252381)
石田 万由里 玉川大学, 経営学部, 准教授 (30782370)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | レジリエンス / 社会経済システム / 地方都市 / 経済センサス / 地方財政 / 中小企業 |
研究実績の概要 |
本研究は、レジリエンスがある地方都市の地域経済に関してその特色を明らかにするものである。本研究においては、「レジリエンス」を「外部からのショックに適応して、ショック以前の状態に回復したり、さらなる成長をもたらしたりする、自己変革能力」であると位置づけている。そして、本研究では、「リーマンショック」のような経済危機に見舞われた場合でも立ち直りの早い地方都市について、その特色を把握しようとするものである。本研究は、3年間で、理論的研究、実証的分析、研究で判明したことの経済活性化戦略への応用、を達成する。中間年度である2019年度においては、以下の分野において、積極的に資料の分析を進めるとともに研究成果の発表に努めた。 1.レジリエンスおよび社会経済エコシステムに関する諸理論の適用限界の把握 2.中小企業が「永続」するための経営上の特徴の把握 3.企業の事業承継を妨げる要因として財務や会計の位置づけの把握 全体として、図書資料を収集すると共に、これまでの研究内容を学会発表して、他の研究者からの意見やインプットを求めたが、特に、社会経済エコシステムに関する諸理論の適用限界に関しては、最新の研究動向をフォローするのみならず、既に評価が固まったと思われた文献を見直した。「周回遅れだが示唆に富む」見方があったからである。そして、国際学会に出席して諸外国の研究者と意見交換して研究の動向を把握した。その結果として判明したことは、社会経済エコシステムに関しては、英米流の理論とドイツ・ロシア流の理論との間に意外な隔たりがあり、日本の状況はドイツ・ロシア流の理論で分析することも可能だ、ということであった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、レジリエンスがある地方都市の地域経済においてその特色を明らかにするものである。2019年度においては、以下の事項について研究活動を行う予定であったし、おおむね予定通りに進捗した。なお、括弧内は担当者の名前である。 1.レジリエンスおよび社会経済エコシステムに関する諸理論の適用限界を把握する(山本) 2.中小企業が「永続」するための経営上の特徴を把握する(竹村) 3.企業の事業承継を妨げる要因として財務や会計の位置づけを把握する(石田)
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、レジリエンスがある地方都市の地域経済においてその特色を明らかにするものである。2020年度においては、新たに知見に関する資料の分析を進めるとともに、これまで以上に研究成果の発表を行う。具体的には、本年度は以下の研究活動を行う予定である。なお、括弧内は担当者の名前である。 1.レジリエンスおよび社会経済エコシステムに関する複数の理論群の比較(山本) 2.永続する中小企業をうみだすための経営上の課題の明確化(竹村) 3.企業の事業承継を促進するための財務や会計におけるイノベーション(石田)
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次年度使用額が生じた理由 |
発表を予定していた国際学会が主催者の都合で翌年度に延期となったことにより、旅費として予定していた支出が浮いてしまったためである。2020年度において当該国際学会に参加する予定であるので、その旅費として充当する。
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