研究課題/領域番号 |
18K02008
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研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
木村 真希子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (90468835)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 南アジア / インド / アッサム / 排外主義 / ムスリム / 移民 / 排斥 / 社会運動 |
研究実績の概要 |
本年度は昨年度、コロナ禍により現地調査を中止した課題3「アッサム州のムスリムの市民的活動と国際的なネットワーク」を実施する予定であったが、昨年度に引き続きコロナ禍により現地調査が難しくなった。また、課題4「北東部他州への影響及びロヒンギャ問題との比較研究」についても、現地調査を延期せざるを得なくなった。そこで研究計画を一部変更し、以下のように研究を実施した。 課題3についてはオンライン調査を実施した。現地の研究協力者にアッサム州における元拘留者のインタビューを依頼し、合計7件のインタビュー動画とインタビュー書き起こし原稿を入手した。また、ムスリムの市民活動に関しては協力団体と緊密に連絡を取り合い、コロナ禍の中でムスリムのNGOがどのような活動を実践しているのか、オンラインでインタビューを実施した。 課題4については主に文献資料とSNSで情報収集を実施し、現状の分析に務めた。現地調査の実施が困難であることから、課題4の北東部他州における現地調査は中止し、むしろロヒンギャ問題やブータンからの難民問題について文献資料で比較検討を行うため、資料を収集した。 こうした調査と資料分析の成果を用い、論文「インド・アッサム州における市民権問題」を『立教法学』第106号に発表した。また、アッサム州におけるNRC問題と反市民権改正法運動を理解するため、アッサム州政治に関する発表を科研の研究会や国際会議等で発表を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により2年連続して現地調査が実施できなかったことにより、現地での情報収集と分析が遅れている。代替手段としてオンラインでの調査を実施したが、現地調査に匹敵するほどの調査成果は得られなかった。
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今後の研究の推進方策 |
5月現在でインド渡航のめどが立ったため、8月と2月に現地調査を実施し、本研究プロジェクトの総括にむけて、成果を発表・執筆する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により2年間継続して現地調査が実施できなかったため、次年度に繰り越した。
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