研究課題/領域番号 |
18K02035
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
中島 満大 県立広島大学, 経営情報学部, 准教授 (70774438)
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研究分担者 |
中村 真理子 国立社会保障・人口問題研究所, 情報調査分析部, 研究員 (60800175)
加藤 彰彦 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (70287936)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 地域性 / 民族学 / 二次分析 |
研究実績の概要 |
2018年度は,(1)データ収集とコードブックの作成,(2)報告書のOCR化とデータファイルの作成,(3)地域性研究の資料収集とその検討を中心に研究を進めてきた。 まず(1)データ収集とコードブックの作成については,国立民族学博物館の民族学研究アーカイブズより,「日本文化の地域類型研究会」アーカイブを利用し,10冊程度のインテンシブ調査の調査票を複写した。そしてその調査票を入力するためのコードブックを作成した。 次に(2)報告書のOCR化とデータファイルの作成として,長島信弘ほか"Regional Differences in Japanese Rural Culture-Results of a Questionnaire",Senri Ethnological Studies No.14をOCR化(現在PDFとして閲覧可能な部分を除いて)を実施した。OCR化によって,報告書に含まれる集落サーヴェイ調査のraw dataを統計解析ソフトに読み込むことのできるフォーマットへと変換することができた。 最後に(3)地域性研究の資料収集とその検討については,2018年9月25日(火)26日(水)に県立広島大学にて,研究会を開催し,その場で実施した。地域性研究は,民族学だけでなく,社会学や民俗学など横断的に行われており,それぞれの研究をレビューし,その当時の研究の整理を行った。それによって,本研究の位置づけや,2019年度以降に何を検証していくべきなのかが明確になった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2018年度は6月に起こった大阪府北部の地震の影響で,本研究の中心となる資料を保管している国立民族学博物館が一時休館となるというアクシデントに見舞われたものの,研究の土台となるデータ収集やコードブックの作成などは順調に進んでいるといえる。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は,まず「日本文化の地域類型研究会」アーカイブに所蔵されているインテンシブ調査の調査票のうち,まだ複写できていないものについて,複写を行っていく。それと並行して複写した調査票のデータを入力していく予定である。 次に集落サーヴェイ調査を利用し,統計地図の作成やそれ以外の形で地域性を視覚化していきたいと考えている。これまで地域性が議論される際には,統計地図に軸が置かれていたが,それとは別の形で地域性を顕在化する方法を導入していきたい。 最後に「二つの調査をそれぞれどのように分析していくのか,あるいはいかにして組み合わせるのか」,「地域性のフレームワークをいかに精緻にしていくのか」などのテーマに関しては研究会などで積極的に議論していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は,2018年6月大阪北部で起きた地震の影響により,国立民族学博物館への複写依頼や現地での資料調査を当初の計画よりも自粛したため,2019年度への繰り越し分が多くなっている。
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