研究課題/領域番号 |
18K02039
|
研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
高橋 桂子 実践女子大学, 生活科学部, 教授 (50311668)
|
研究分担者 |
倉元 綾子 西南学院大学, 人間科学部, 教授 (20225254)
笠井 直美 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (20255243)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 父親 / 家事・育児参加 / 子 / 非認知能力 / 好奇心 / パス解析 |
研究実績の概要 |
2020年度の研究概要は以下の通りである。 【実績・研究】父親を対象としたアンケート調査の実施:調査票、調査対象は2019年度と同一内容である。調査対象者は新潟県幼稚園、福岡県保育園・幼稚園である。調査は、紙ベースとGoogle Form(Web調査)を併用して実施した。回収は76票(Google Formによる回答26票)であった。分析から、①父親の育児参加は子の非認知能力(好奇心)に有意な影響を与える、②父親の家事参加は有意な影響を与えない、③育児・家事参加よりも、日常的なポジティブな養育態度の方が、子の非認知能力(好奇心)に与える影響力が大きい、などが明らかになった。父親の家事参加が非認知能力(好奇心)に影響を与えないことの考察としては、料理、掃除といった家事を父親が子どもと共に行なっていないのではないだろうか、それが要因の1つと考えられる。なお、本調査結果は、2021年度5月開催の日本家政学会へエントリーし、採択されている。 【実績・学会発表】2019年度に実施した単年度調査結果を2020年度の日本家政学会にて発表した。 【課題】子の非認知能力の評価をだれが行うか、という点である。現調査票では父親が回答しているが、それでは家事育児に参加する父親ほど子の非認知能力を高く見積もる傾向にあり、誤差項相関が高いことが推測される。子の非認知能力の評価者は、父親より保育担当者が適任と考える。2021年度調査は保育者からの協力を得られるよう依頼する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
申請時計画では、今年度はカナダ、韓国などを対象とした国際比較調査を実施する予定になっていたが、コロナ禍で現地研究者らから前向きな回答が得られなかった。仮に、次年度も現場からの協力が難しい場合は、インターネット会社に調査委託を行い、各国のモニターを対象に実施する。調査票は2019-2020年度をベースに加筆修正したものを用いる。
|
今後の研究の推進方策 |
2021年度は最終年度である。そこで以下の研究を行う
○拡大版調査票に基づく国際調査を実施する。分析結果を投稿論文に仕上げる。 ○日本家政学会で報告してきた本テーマに関する2年間の結果を総括したものを論文にして投稿する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で国際アンケート調査の承諾が難しく、予定していたアンケート調査が実施できなかった。次年度もコロナ禍と推測されるが最終年度である。そこで、海外の研究者から前向きな回答が寄せられなかった場合は全面的にインターネット調査へと変更し、委託調査を行う。よって、その費用に充てる。
|