本研究では、高齢者の社会的孤立と孤独感を測定し、その影響要因について明らかにすることを目的とした。まず、Hawthorne(2006)によるFriendship Scaleの日本語版を作成し、信頼性と妥当性を検討した結果、原尺度とほぼ同様の信頼性と妥当性を得ることが出来た。次に、高齢者を対象として、孤独感への影響要因を探るための質問紙調査を行った。その結果、孤独感へは認知機能やADL、主観的幸福感、抑うつ、ソーシャルキャピタルが影響していることが明らかとなった。今後は高齢者世代の孤立感や孤独感を予測するために他世代を対象とした調査や地域ネットワーク形成の方法について検討する必要があろう。
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