研究課題/領域番号 |
18K02086
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研究機関 | 京都光華女子大学 |
研究代表者 |
石井 祐理子 京都光華女子大学, 健康科学部, 教授 (10367956)
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研究分担者 |
小野 智明 横浜創英大学, こども教育学部, 教授 (00515736)
南 多恵子 京都光華女子大学, 健康科学部, 准教授 (10455040)
妻鹿 ふみ子 東海大学, 健康学部, 教授 (60351946)
岩本 裕子 関西国際大学, 教育学部, 講師 (00632358)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 住民 / 施設 / ボランティア / 協働の要件 |
研究実績の概要 |
最終年度(2020)に実施した研究では、好事例である施設へのインタビューの実施(7か所)と、これまでの研究期間中に実施したインタビューデータを分析し、KJ法をはじめとする質的調査法による考察によって、「住民と施設の協働のあり方」に関する議論を行った。またそれらの議論を整理し、関係学会などで研究報告を実施した。 3年間の研究期間全体を通して蓄積した研究の成果は、①住民との協働の条件、②施設と住民との協働を促進させる8つの特徴、③住民との協働にあたって意識すべきこと、の3点を構造的に整理した点があげられる。 これらの成果は、本研究の目的である「施設と住民の関係に焦点をあて、ボランティア活動を介して福祉施設と地域住民という二極化した協力関係ではなく、双方が主体的に力を合わせ支えあうことのできる発展した協働関係の構築のための「場」や「機会」はどのようにすれば作られるのか」について、協働関係構築のための要件を構造的に整理することができたことに意義がある。当初の研究計画に則りインタビュー調査及び分析をを精力的に行ったことで、好事例が好事例たる所以の要件を明らかにすることができた。そのうえで、住民と施設との協働関係は、優良な条件が揃っている施設のみが構築可能なのではなく、今回の研究結果から抽出した要件を整備することによって、いずれの施設においても協働関係構築が可能となることを広く主張していくことが重要であると考えていた。 しかしながら、最終年度では新型コロナウィルス感染の全国的な拡大により、当初予定していた研究の成果について一層の検討を図るための拡大研究会や、多くの関係者に伝達し、また意見や助言をいただく公開シンポジウム等の設定が難しかったため、本研究の成果を十分に発信していくことが不十分となった。
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