研究課題/領域番号 |
18K02094
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研究機関 | 山陽学園大学 |
研究代表者 |
目良 宣子 山陽学園大学, 看護学部, 教授 (20511596)
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研究分担者 |
山田 恒 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (20464646)
鈴木 太 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 准教授 (30542683)
牧野 拓也 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 特命助教 (20813752)
山本 智津子 摂南大学, 看護学部, 准教授 (30511589)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 社会的機能 / ひきこもり / 困難者 / 精神障害 / 身体疾患 / 地域 / 発見 / 保健師 |
研究実績の概要 |
美作市20~65歳以下13,220人を対象に、ひきこもり等困難者の発見を試みた。 調査票(郵送返送方式)による一次調査では、4,271人(32.3%)の回答が得られ、社会機能低下にある235人(5.7%)を二次調査の対象とした。二次調査では、その背景を分析するために訪問調査をし、128人(回収率54.5%)から同意が得られた。その内SOFAS50以下は、67人/4130人(1.62%)であった(分母4130人は、一次調査で社会機能不明34人と二次調査未参加107人計141人を、一次調査回答者4271人から引いた数字)。男性38人(56.7%)、女性29人(43.3%)、社会機能低下の背景は、身体疾患21人(31.3%)、精神疾患16人(23.9%)、社会的ひきこもり15人(22.4%)であった。 更に研究者間でケースカンファレンスを行った。67人中29人/4130人(0.70%)がひきこもり状態にあった。15人/29人(51.7%)は社会的ひきこもりで、約半数は身体疾患(3人/21人(14.3%))や精神疾患(10人/16人(62.5%))を抱えていた。保健師の関わりは3人/29人(10.3%)で、精神疾患(3人/10人(30%))であった。医療機関に通院は15人/29人(51.7%)であり、身体疾患(2人/3人(66.7%))、精神疾患(9人/10人(90%))であった。精神疾患が原因のひきこもりの主な病名は、うつ4人、精神病性障害3人、強迫症1人、知的障害2人であった。社会的ひきこもりの状態は、男性6人、女性9人で、女性の方が多かった。 一次調査回収率、訪問調査の不在や拒否等、選択バイアスの可能性や、発達障害を評価していないことなど調査の限界として挙げられるが、当初の目的である「地域精神保健を適切に実施するため、まず問題を抱えている人の実態を明らかにすること」が可能になった。
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