研究課題/領域番号 |
18K02104
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
河本 尚枝 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (50403499)
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研究分担者 |
牧田 幸文 福山市立大学, 都市経営学部, 教授 (00555336)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 移民 / 高齢者 / その人らしい暮らし / 介護 / 福祉 |
研究実績の概要 |
前年度に引き続き、2023年3月及び8月から9月にアメリカ・ハワイ州(ハワイ島、オアフ島)で高齢日本人移民にインタビューを行った。アメリカ調査の結果の一部を河本、牧田がそれぞれ移民政策学会(2023年12月16日、龍谷大学)で発表した。2023年度は研究成果の社会還元として2事業を共催した。 (1)第16回中国残留日本人の体験を聞く会(2023年7月1日、高知市立中央公会館)、題目「日本人の中国残留と永住帰国後の生きづらさ」、(2)第17回中国残留日本人の体験を聞く会(2024年1月28日、福山市新市交流館)、題目「中国残留日本人の遅れた永住帰国」 研究期間中に日本、台湾、ハワイでの調査を通じて日本人高齢移民の多様なライフコースを明らかにするとともに、彼らの語りの中からその人らしい暮らしの実現のために採用しているストラテジーや高齢期の生活における不安や安心して暮らすための障害となることを聞き取ることができた。言語力はその障害の一つであり、言語面から生じる高齢期の諸問題独力で処理することに不安を抱え、帰国を視野に入れる「還流移民」的老後を考える人もいる一方、家族のつながりやテクノロジーを駆使して乗り越えようとする人も見られた。日本人高齢移民がどのようなストラテジーで高齢期を過ごしているかは明らかになっていない点が多く、これらは今後の研究課題となると考えらえる。 本研究期間を通じて発表した業績は以下の通りである。書籍1(監修、共著)、論文・研究ノート2,口頭発表6(うち国際学会1)、講演6,ワークショップ3。
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備考 |
(1)第16回、第17回中国残留日本人の体験を聞く会(2023年7月1日高知市立中央公会館、2024年1月28日福山市新市交流館)で河本が講演。(3)ふくやま・まちづくり大学(2023年9月16日、北部市民センター)、牧田が講演。(4)多文化共生連続講座「中国帰国者の歴史から満州経験者の高齢化問題を考える報告会(2023年12月24日、服部交流館)」、牧田、河本が講演。
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